昨日の続きです。
「攻撃された」「責められた」と感じやすい人の頭の中には、「架空の相手」が存在します。
架空の相手は、意訳が得意。
目の前の相手が「掃除機かけた?」と言うと、架空の相手は「今の言葉の本当のメッセージは、“お前の仕事なんだから掃除機くらいかけておけよ”です!」と言ってきます。
そして、「架空の相手」が頭の中にいる人は、目の前の相手よりも架空の相手のメッセージを受け取ってしまい、「架空の相手への返事」を目の前の相手にしてしまうんです。
だから、「掃除機かけた?」と聞かれただけなのに、「私が今日忙しかったことが分からないの!?」と腹を立ててしまいます。
(ちょっと図が小さいかもしれませんね、すみません。)
さて、こうやって眺めてみると、
「なぜ私は攻撃されたと感じてしまうのか?」を考えるより
「架空の相手って、だれなの?」ということを考えてみるのが良いような気がします。
だって、架空の相手は目の前の相手ではありませんよね。
目の前の相手が本当に思っていることを代弁しているように感じさせるけれど、それはあくまでこちらの頭の中だけで起こってるのですから。
じゃあ、頭の中で私を責めたり刺激してくるのは誰だろう?
おそらく一番考えやすいのが、「自分自身」ということですよね。
自分がもともと気になっていたり、罪悪感、コンプレックスや劣等感を感じているから、人からも「そう思われている」と感じてしまうんじゃないか?という考え方です。
さっきの例だと、「まだ掃除機をかけてない罪悪感」があるから、ちょっと質問されただけで「(私が罪を犯したから)責められている!」と感じてしまうことになります。
でも、本当は「掃除機をかけてない」ことはなんの罪でもないですよね。
何の罪でもないはずのものに、罪悪感(罪を犯してしまった気持ち)を感じてしまうと、心に矛盾が生じてイライラします。
そうすると、もう一つ問題が生まれてくるわけです。
「なんで私はこれを罪だと思ってしまったんだろう?」
これは他の「コンプレックス」や「劣等感」という言葉でも置き換えることが出来ます。
こうやってルーツをたどっていくと…
頭の中であなたを責める「架空の相手」の仮面が、少しずつはがれてくるかもしれません。
さっきまでの、「自分が気になっているから人からもそう思われていると感じる」理論があっているなら、その仮面の下には「自分」がいるはずです。
でも、「なぜ気になっているか」のルーツをたどって見えてくるものは、また違う誰かかもしれない。
仮面の下に誰がいるのかはお楽しみですが、その正体が分かってしまえば、自分と「頭の中の架空の相手」を切り離して考えられるようになります。
*このブログは毎日19時に更新されます
当カウンセリングルームに所属する、女性カウンセラーの情報はこちら

