小さい頃、学校から帰ってダラダラしているところに親がやってきて、「宿題はやったの?」と聞かれることはありませんでしたか?
その瞬間、イラっとして「今やろうと思ってたのに」と思ったことがある人はきっと多いはずです。
でも、実際は「宿題やだな~」と思っているだけで、本当に「今まさに教科書を開いたところだった」なんてことはめったにありません(笑)
なのに私達は、「今やろうと思ってたのに!」という言葉を使って、「私はやる気でしたがあなたが責めるようなことを言うせいでやる気がなくなったんです」みたいなメッセージを反射的に相手にぶつけたくなってしまう。
さて、これがもし「宿題」ではなくて「お菓子は?」「ゲームは?」だったなら、怒らない子供が大多数ですよね。
「今遊ぼうと思ってたのに!!」なんて思いません。
「やるー!!」か「今日はいいや」で終わりです。(笑)
人が誰かからの何気ない一言で簡単にイラっとしてしまう時は、「痛いところを突かれたと感じる時」や「自分も少し気にしている事」だったりします。
そういう時、相手の言葉が自分への攻撃のように感じるんです。
これは子供に限ったことではありません。
例えばこんな場面。
妻が子供の世話で忙しい時に、横から夫が「今日は掃除機かけた?」と聞いてきます。
まあ、「この場面でこの質問をするのが適切かどうか」という問題はありますが、少なくともこの夫は「掃除をしろ」とは言っていません。
もしかしたら「まだ掃除機をかけてないなら僕がやるよ」と言ってくれるかもしれません。
でも、言われた瞬間に妻はイライラ。
やるべきことをやってないと言われたような気がして、思わずそれに反論するような言葉が頭に浮かんできます。
そう、まだ現実には起こっていなくても、人は頭の中の相手から簡単に攻撃されてしまうんです。
だから、夫は掃除機をかけたかどうかとしか聞いてないのに、「夫は育児のつらさを分かってない」「掃除機をかける暇なんてなかったのが見てわからないの?」と、思ってしまう。
「掃除機かけた?と聞かずに、気になるなら自分でやればいいじゃない!」
……ところが、「頭の中の相手から攻撃されてしまう状態」になっている人は、たとえ夫が何も言わずに掃除機をかけてくれたとしても、やっぱりイラっとしてしまうんです。
私への「あてつけ」なの?と感じてしまうんです。
続きます
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