こころの奥の願望 | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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さらに昨日の続きです。

 

抑圧された願望や感情があると、どうしても生活の中で「抑圧状態を守るための行動」が見られるようになります。

 

物忘れやなくしもの、

本当は嫌いな相手を「好き」だと思い込む、

自分の感情がつかみにくくなる、

 

例えばこんな方法で、私達は「見てはいけないもの」を見ずに過ごそうとします。

 

でも、抑圧された願望や感情というのは、なぜそんなに「見てはいけないもの」になってしまったのでしょうか。

 

 

ここに、「自分の好きな物が分からなくなる」という悩みを抱えたAさんがいたとします。

 

 

Aさんは友人や交際相手から「どれがいい?」と聞かれると、頭の中にモヤがかかったように感じます。

 

何が食べたいのか、どこに行きたいのか、まったく分からなくなってしまうのです。

 

Aさんはいつも、この質問をされると何か答えなきゃと焦ります。

でも、自分の「好きな物」にはモヤがかかってしまっているので、「相手が好きそうなもの」や「相手が嫌がらなさそうなもの」を一生懸命推測して「これかな」と答えを出します。

 

会ったばかりの人とならまだしも、交際相手とはもう5年の付き合い。

今更遠慮し合うような仲でもないのに、どうしても「どれがいい?」にはうまく答えられないのです。

 

 

Aさんのこのお悩みは、分かりやすく「自分の願望を見ない」方法をとっていると言えるかもしれません。

 

表面的には、願望=好きな物を食べたり見たりする、と捉えがちなので、

「好きな物を食べたり見たりしたい」という願望を抑圧しているように見えます。

 

でも、ここからもう少し考えてみると、「好きな物が分からなくなること」で、どんな願望を抑圧しているのか?という視点でみることが出来ます。

 

 

「好きな物が分からなくなる」というのがポイントです。

 

「好きなものを食べる願望を抑圧しているから、何が食べたいのか分からなくなる」のではなく、

 

「好きな物が分からなくなる」ことで、別の何かを抑圧していると考えることが出来ます。

 

その願望はなんだったのか、

その願望を「見てはいけないもの」にしたのは誰(なぜ)なのか、

そしてその願望は、今もなお見てはいけないものなのか。

 

そんなことが見えてくると、自分も知らなかった自分が見えてきます。

 

ちなみに、無意識下に抑圧されたものは意識上のコミュニケーションでは引き出すことが難しい(心理的な負担がかかりやすいこともある)ので、私のカウンセリングではこのようなことに取り組むときは心理療法を用います。

 

 

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