「美容院や下着屋さんに入れない」と言うクライアントさんが、たまにカウンセリングルームにいらっしゃいます。
どうして?とお聞きすると、「怖い」と。
「見た目に自信がないから」
「店員に場違いだと思われている気がする」
「近くで見られたくない」
「どうせお金をかけたって…と思う」
色んな答えが返ってきますが、総じてみなさん「場違い感」から感じる不安や、自分のコンプレックスが刺激される恐怖があるようです。
ところで、見た目のコンプレックスがあまりにもひどい状態は、「醜形恐怖症」と呼ばれることがあります。
身体醜形障害、醜貌恐怖などと呼ばれることもあり、こころの病気の一つです。
自分の容姿が醜くて毎日つらすぎる、というのが醜形恐怖。
自分の「自己像」にゆがみが出てしまっている状態で、周囲から見たら些細な容姿の一部(あるいは複数)が本人にはものすごく醜いものに感じられます。
醜形恐怖症というのは、その人の元々の容姿は関係ありません。
「本人の容姿に対する苦しみ方が、実際に対して過度である」場合に醜形恐怖症の可能性が浮かんできます。
ただし、「周囲から見たら些細な」ということが醜形恐怖症の人には分からない(これが自己像のゆがみ)ので、漠然とこのような説明をしても伝わりにくいのです。
かえって「理解されない苦しみ」まで抱えさせてしまうこともあれば、「まあ、本音で“君は醜い”なんて言えないよね」とお世辞に捉える方もいます。
※醜形恐怖症は心の病気なので、診断できるのはお医者さんだけです。
続きます。
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