昨日の続きです。
いつも誰かと自分を比べてしまって辛い思いをするのはなぜでしょうか。
クライアントさんにそう尋ねると、「実際に周囲よりも自分が劣っているからです」と答える方が意外と多いんです。
これこそ問題の根深さを表しているかもしれないですね。
いつも誰かと比較して落ち込んだり傷つかなければならない人達は、「そうしないといけない」という心の働きが作動していることがあります。
「あの人に比べて私はこれが出来ない」
「あの人に比べて私はここがダメだ」
そう思っていなければならないような気がすることはありませんか?
いつも自分の欠点を見つけてダメ出しをしないといけないような気がする人達は、「他人と自分を比べたい」のではなくて、自分を貶めるためのツールとして、他人のステータスを拝借している場合があります。
自分に自信が持てないのではなく、自信が持てない「ようにする」。
ダメなままの自分が嫌なのに、ダメなままの自分で「いなければいけない」という感覚。
分かる人にしか分からない、独特な「不幸の安心感」が見え隠れします。
(ちなみに、自分から(辛いのに)不幸な道を選んでしまう傾向がとても強い方は、「自己敗北性パーソナリティ障害」を調べてみると思い当たる部分があるかも)
この場合は、「他人と自分を同じ土俵に上げている」というよりも、「自分を傷つけることが出来るなら何でもいい」という心があったりするので、また問題が違ってきます。
他人と自分を比べてしまうことが問題なのではなく、内面的な自傷行為をやめられないところに、心の傷があります。
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