昨日はアダルトチルドレンの方がカウンセリングを受けると、「抵抗」が出てくることがあるというお話でした。
抵抗とは、「良くならないように」「変わらないように」してしまう心の働きです。
でも、クライアントさんを変えないように頑張るのは、クライアントさんだけではありません。
これまで、「アダルトチルドレンは役割を演じている」と書いてきました。
役割を演じられる場所ならいられるけど、役割と違うものを求められる場や、役割の取り合いが起こるような場所ではボロボロになってしまいます。
裏を返せば、「今居心地のよい場所」では、役割を演じることが出来ているということでもあります。
役割を演じられる場所というのは、「それぞれの役割が絶妙にかみ合っている」ということ。
そして、役割がかみ合っている場所では、そのバランスを保とうとする働きが生まれます。
なので、アダルトチルドレンのクライアントさんがカウンセリングを受けて変わっていくとき、周囲の人達がそれを止めようとすることがあります。
本人ではなく周囲の人が、「抵抗」するんです。
「そのカウンセラー大丈夫なの?」
「あなたには何の問題もない」
「そんな人とは別れなよ」
「あなたは○○な性格だもんね」
例えば相談に乗るような形で、周囲の人はクライアントさんが役割を抜け出さないように声をかけます。
何か問題を用意して、変わることからクライアントさん(の役割)を守ろうとします。
もちろん、「クライアントさんが変われないようにしよう」などとは思っていません。
周囲の人には悪意は無くて、本当に「クライアントさんのために」言っているつもりです。
でも、無意識では別の気持ちが働いている。
みんな、多かれ少なかれ何かの役割を演じていて、そのバランスが崩れることが怖いのです。
だから、誰かがこれまでの役割を手放して自由になってしまうことが嫌。
バランスが崩れて、自分自身がこれまでのようにいかなくなってしまうからです。
カウンセリングを受けているクライアントさんが「これまでの人間関係が合わなくなってきた」とおっしゃることがあります。
周りと合わなくなってきたというのは、実は良いこと。
これまでの役割から抜け出して、変わり始めている証拠です。
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