いつもニコニコしている人が腹の底では嫉妬にメラメラ燃えていたり、
無害そうに大人しくしている人が他人の失敗にほくそえんでいたり、
人には心がいくつもあります。
でも、世の中ではそういう感情を「悪いもの」としているから、
人の顔色をよく見ている真面目な人ほど、自分の「薄暗い感情」を隠そうとしてしまうんですよね。
「良くない感情を持っている」と感じているから、見ないふりをして、指摘されるとムッとして、正当化して反論しちゃったり。
そんな人は、実は心の奥で「どうしてこんなに性格が悪いんだろう」と誰よりも思っていたりもします。
でも、もし同じ時間悩むなら、
「なぜ私は自分の性格が悪い事に悩まなければいけないのか」。
「なぜ私はきれいに生きなければならないと思っているのか」。
という悩み方にチェンジしてもいいかもしれません。
だって、性格に表裏があろうが、人前でいい人を演じていようが、うまくいっているならそれで充分いい人生なはずです。
なのに、なぜ悩んでいるんだろう。
うまく演じきれないから?
うつくしく生きられない自分に腹が立つから?
それとも、「人は本来きれいに生きられるはずだ」と思っているから?
あるいはご両親の中に「精神的な潔癖さ」があったから?
ここからがカウンセリングの始まりですね。
性格が悪いと何がダメなの??という疑問は、挑戦的な開き直りではなく「思い込みの根源を探る」という心理的な作業です。
意外な理由が見えてきて、自分の性格にこだわらなくなるかもしれません。
ちなみに余談ですが、人にはシャーデンフロイデという感情がありますよ。
「他人の失敗や不幸に喜びを感じる」という気持ちのことです。
特定の脳内物質に起因していると言われているので、性格の良し悪しの問題じゃなくて、「そういうシステム」として組み込まれているんです。
だから他人の不幸を見てこっそり喜んでしまった時は、「どうしてこんなに性格が悪いんだろう」と悩むんじゃなくて、「私の脳内物質がすいませ~ん」くらいに思っておいた方が楽です。
*このブログは毎日19時に更新されます
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