昨日の続きです。
では、不安から来る移り気さんの場合はどうでしょうか。
移り気さんはかなり慎重派なので、依存さんに比べて派手なエピソードやトラブルは少な目ですが、
「結婚するまで」に時間がかかったり、いつもなんだかモヤモヤしてしまう、という特徴があります。
移り気さんは、端的にいうと「視野を広く持ちすぎて目の前の相手に集中できない」、という問題を抱えているので、
例えば(婚活を想定すると分かりやすいのですが、)Aさんと良い雰囲気になっているのに、「Bさんを選ばなくていいのかな?」と考えている状態がよくあります。
それでもAさんとBさんで比べている時はまだマシなのですが、移り気さんの場合は「まだ出会っていないけど、もっといい人がいるかもしれない」と未確認生命体Cさんにまで思いを馳せてしまうので、どんどん脳内の世界が広がって、収拾がつきません。
そもそも、「AさんがいいかBさんがいいか」という悩み方自体ものすごく回答の難易度を上げているのに、現実に存在しているかすら不明な人物を、実在しているAさんBさんと同じ土俵に上げて悩んでしまう。
この、「結論の出しようがない悩み方をしてしまう」のが移り気さんの特徴です。移り気たるゆえんでもあります。
このような移り気は「失敗したくない」「後から後悔するかもしれない」という不安に端を発しているか、
「人生というのはもっと運命的ではないのか(選ぶべき道が目視で分かるくらいはっきりしているのではないのか)」と心のどこかで思っていたりすることから発生しています。
つまり、運命ならば運命の方から、運命らしい顔をして近づいてくるだろう、とちょっと思っています。
不安だから確信できるものが欲しいのです。
ここで、依存さんとの明確な違いが現れます。
依存さんはどちらかというと
リアルな1人の人間を求め、その人から限りない愛情を欲するタイプ。
でも移り気さんというのは
「こんな人がいるはず」という概念が先行していて、そこに見合う相手を求めているタイプ。
不安で移り気、になってしまうのは、目の前の相手よりも先に「こういう人」というイメージがとても強くて、そのイメージと現実の人間を比べてしまうから、だったりします。
イメージと違う人間を選んでしまうことで、後悔するのではないか、受けられるはずの幸せが受けられないんじゃないか、と考えてしまうんです。
だからこそ、目の前の人の悪い場所ばかりが目についてより悩んでしまいます。
「理想のイメージ」が強く刻まれているからこそ、です。
だから、移り気さんはまず2つの事に注意します。
・視野を広げすぎて現実と想像の世界がまざってないか
・他人同士ではなくて自分と比較しているか
まだ出会っていない未確認生命体Cさん(理想形)を求めるのももちろんアリです。
ただ移り気さんは「相手の悪いところを冷静に見つけがち」なので、イメージしている理想像がかなりレベルの高い相手だということを自覚しておいてもいいかもしれません。
その上で、まず
「今目の前にいる相手と未確認生命体を同じ天秤に乗せない」。
これは絶対です、永遠に答えが出なくなってしまうので。
どうしても悩んでしまう時は、
「今の相手がいる生活と、いない生活ではどちらが幸せか」
「私は相手に何をしてあげることができて、相手は何をくれているのか」
をヒントに考えていきます。
「Aさんも悪くないけど、もしかしたらもっといい出会いがあるかもしれないし」という悩み方は悩みを深めるだけなのであまりおすすめしません。
そして、「AさんとBさんを比べない」。
「Aさんといる時の自分」と「Bさんといる時の自分」をまず比べてください。
それで決められない時は、たいていどちらと結婚しても大差は無かったりします。
そういう時は思い切ってあみだくじで相手を決めてしまいます。
Aさんに決まって後悔するならBさんのことが好きなのかもしれませんよ。
移り気さんというのは、実際のところ自分の気持ちがわかってなかったりするのです。
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