今日は「隠れ過食」についての話です。
病院に行くほどじゃない(気がする)、
診断基準は満たさない(気がする)、
でも、明らかに「普通の人」よりも食べている気もする。
このようなお悩みを抱えている方は意外と多く、
やはり男性より女性からよく聞くお話です。
隠れ過食、は私が勝手につけた造語なので
正式な用語ではありませんが、
おおよそ下記のような特徴に当てはまる方です。
・普通の人よりも食べている量が多いと思う
(でも病院に行くほどではない気がする)
・満腹でも何か食べていたくなる
・仕事帰りや人と会った後にたくさん食べてしまう
・人前ではわりと小食になる
・嘔吐が無い
・いつも頭の中に食べ物のことが浮かぶ
・ダイエットがうまくできない
・じっとしていられない
・1日に何回も冷蔵庫を開ける
・噛む回数が少ない(飲み込むように食べる)
・食べた後に後悔する
・自分の意思が弱いからやめられないと思う
・頭がいつもぼーっとする
・だらだら食べ続けてしまう
・異常に食べていることを周りは知らない
・「どのくらい食べているの?」「何を食べてるの?」と聞かれると嘘をついてしまう
だいたい、3個くらい当てはまると隠れ過食さんかな~という感じです。
ちなみに最後の
・「どのくらい食べているの?~(略)
についての具体例としては、
食べ過ぎてしまうことを他人や病院に相談したのにも関わらず、
「量」の話になると少な目に答えてしまう、とか
ケーキやパンばかり食べているのに、野菜も食べているかのように答えてしまう、などです。
隠れ過食さんは
摂食障害に当てはまるかどうか微妙なラインにいる方が多く、
周囲からも気づかれにくい傾向があるために、
本人の中で問題が大きくなってしまうことがあります。
例えば、隠れ過食の状態を
「意思が弱くていつもダイエットが出来ない」
という捉え方をしてしまうと、
過食に至った根本的な問題からどんどん離れて、
本来無関係な部分で自分を責めたり、自分に失望したりすることになります。
過食は、それ自体が自傷行為の一つのようになっていることもあり、
過食について自分を責めるのはとても危険なのです。
(過食のループを呼ぶことになります)
意思の力で何とかしようとするのをやめて、
これまでの自分の人生の物語を見つめ、
本当は何を噛み砕くことができずに、
何をむりやり飲み込んできたのかを
少しずつ、時間をかけてみていきましょう。
食に関する悩みは、解決までに多少時間がかかる場合もあります。
中途半端な状態だと、すぐ元に戻ってしまうからです。
でもそこを抜け出したら、食への依存が薄くなって、
自分を責めたり、頭がぼんやりすることも減っていきます。
体型や見た目が変わっていく方も多いので、
本当はしたかったはずの生活を送れるようになる方もいます。
自分の意思の弱さと決めつけないで、
相談にいらしてくださいね。
*このブログは毎日19時に更新されます
当カウンセリングルームに所属する、女性カウンセラーの情報はこちら