何かに対して、一つの視点からだけ見ていると迷路に入り込むことがあります。
いま私の目の前にはちょうど炭酸水のペットボトルがあるんですが、
ここからわかる情報はせいぜい炭酸水であることやその残量、ラベルの色くらいでしょうか。
どこの会社が製造販売しているのかは、いくらここから眺めても見えません。
でも視点をちょっと変えて、ペットボトルの裏から眺めてみると、
会社の名前も分かるし、保存方法も分かる。
ついでに、「裏を見ると保存方法が書いてある」ということも分かるようになります。
さらに別の視点から眺めると、今度は炭酸水の賞味期限がわかる。
一般的な炭酸水の賞味期限を調べることができれば、そこからさかのぼって
この炭酸水がいつ頃作られたのか(もしくはいつ頃買ったのか)を推測することも出来ちゃうかもしれない。
さらに製造会社の工場の場所がつかめれば、今手元にある炭酸水がいつ、どこからどのようなルート(過去)をたどって今に至るのか、かなり選択肢を絞り込むことができる。
炭酸水のどこにも書いてない情報でさえ、視点を多く持てば目星をつけることができるようになるんですね。
目の前の物をよく見ようと思う時、大切なのは「見たい気持ち」でも「1点を見つめ続けること」でもなく、「視点の多さ」だったりします。
上から、横から、下から、いろんな角度から眺めることでその全貌を把握すると、目の前には存在しないことも見えることがある。
自分が「今こうなっている」ルーツを探してひたすら胸の内で思い悩んでいると、「私」というたった一つの視点がどんどん強くなってしまいます。
「あの時彼はどう思っていたのか」「きっとこう思っていただろう」というのも視点は「私」になるので(主観と書いた方が分かりやすかったかも…)、結局視点が一つのまま、堂々巡りで考え続けることになります。
自分でいくら考えても見えない時、見えてるはずなのに何も変わらない時は、「別の視点」を取り入れてみましょう。
別の視点を取り入れたら、平面が立体になる。するとそこに今までなかった影が出来る。その影も眺めてみたらまた違うことに気が付くかもしれません。
「存在していたのに見えなかったもの」に気づくのはとても楽しいものです。
一緒に見つけられたらうれしいですね。
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