名作漫画の名言シリーズ②(ネタバレ注意) | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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今日は名作漫画

宮本武蔵の半生を描く

井上雄彦先生のバガボンドから

 

宝蔵院胤舜(ほうぞういん・いんしゅん)

の話を書きたいと思います。

 

むしろこの漢字、ワード変換したら

普通に出てきたのに

びっくり!

 

武蔵が強くなるための武者修行の途中、

この槍の天才、宝蔵院胤舜に出会い、

武蔵は一度負けています。

 

胤舜は負けたことがなく、

それでも強くなりたい、

との意志にとりつかれていました。

 

なぜ強くなりたいかの理由が

わからないまま

胤舜は強さを求めます。

 

そして宝蔵院胤舜の師匠、

宝蔵院胤栄に鍛えられた武蔵が

胤舜に再戦を申し込みます。

 

そして武蔵が勝ちます。

そこで胤舜はあることを思い出すんですね。

 

幼い頃に両親が目の前で殺された記憶を

 

そこを通りかかった宝蔵院胤栄に

ひろわれた胤舜は胤栄に育てられます。

このときに両親が殺された記憶は思い出せません

 

ただ強くならなくては、ということだけが

意識に残っています。

 

これは

両親を殺された弱い自分を

隠すために

強くなる必要があった

ということなのです。

 

15歳になる頃には

宝蔵院というお寺の中では

敵なしの胤舜。

 

それでも強さを追い求めます

その原因が両親を殺されたトラウマから

きていたとは。

 

きれいにトラウマのお話しですね。

PTSDは死に直面するような出来事に遭遇した時に

発生し、この場面のことを覚えていない、

ことが多いのです。

 

武蔵に負けることで弱さをかくすために

強くなりたかったことに気づく胤舜。

 

(槍を使うときに滑り止めのために

手に砂をかけていたが

これが自分の弱さを覆い隠す象徴だった

ところがとても印象的です)

 

その強さを追い求めるあまり、

周りの人を置き去りにして

孤独になっていたことにも気づきます

 

気づかせてくれた武蔵と

今まで気づきながら陰で支え続けてくれた胤栄

そうとは知らずに自分にあこがれ続けてくれた仲間たちに

胤舜は感謝の心が生まれます

 

私が文章で書くとイマイチですが、

バガボンド3巻~8巻まで読んでいただくと

美しく描かれています。

 

自分が強く求めるものは

意外と自分の弱さを隠すもの、

だったりする

 

そしてただ自分が求めるものを

追い求めても満たされない

 

本当に必要なものは

本当に満たされるためには

その逆を受け入れることだったりする

 

それを美しい絵と流れの中で

教えてくれるすばらしいお話しでした。

 

まさに名作ですね!

 

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