先日、自由報道協会が主催する記者会見があり、
福島第一原発の「安定化センター」という所で、
看護師をしていた染森信也さんが、知られざる
福島第一原発の裏話をしてくれました。
この模様は、IWJなどが中継をしていましたが、
あまり注目されていなかったようなので、今回は、
皆さんに分かりやすいように、『チダイズム』にて
書き起こしをさせていただくことにしました。
(※クリックすると、再生できます。)
非常に勇気のある方だと思うんですけれども、
衝撃的な真実が次々と語られておりますので、
信じがたい話は、話半分に聞いていただいても
構わないんですけれども、内部にいらっしゃった
看護師の方の発言は、かなり力があると思います。
それでは、ご覧ください。
■ Jヴィレッジの中の診療所に勤務していた。
■ 本来は、サッカー選手や楢葉町の診療所。
■ 当時は、救護所という形で運営されていた。
■ 発災以降は東京電力が借りて運営していた。
■ 医師は、東京電力病院やボランティアが参加。
■ 看護師は、東京電力病院から女性が常時2名。
■ 福島第一原発には、看護師が一旦いなくなった。
■ 心肺停止の作業員に対応できず、医師が常駐。
■ 東京電力は自社で看護師を雇うことになった。
■ Jヴィレッジ診療所は、無料で診療をする。
■ 基本的には、休日診療程度の業務をしていた。
■ 保険診療をしないので、保険証も確認しない。
■ 福島第一原発で働く人は、大半は社員ではない。
■ 現在も3000人程度が働き、社員は200名前後。
■ 2800名の中には、原発ジプシーの人たちもいる。
■ 本人確認をすると、誰も診療に来なくなってしまう。
■ 保険証もなく、タダで薬をもらえるシステムだった。
■ 薬は処方箋を書かずに、その場で薬を渡していた。
■ 一通りの風邪薬や傷薬などは、その場で渡す。
■ 診療をする医師は、全員、真面目だった。
■ 被害を語ると、原発依存の歴史を語らなければ
ならなくなるし、「被曝をしない」ということを選ぶと、
原発作業員を切り捨てることになる。
■ 東京電力が怒っていると連絡をもらった。
■ 子供の安全を考えるなら、国外に行くべき。
■ 4号機の状況は、中にいても、あまりわからない。
■ 耐震とは、人間がペチャンコにならないかどうか。
■ 4号機の安全性については、誰も証明できない。
■ 看護師で男性というのは、ある意味、貴重。
■ 自分は、東京電力はナースセンターからの紹介。
■ 東京電力に何度も苦情の電話をかけていた。
■ 東京電力は採用しないだろうと思ったが、採用。
■ 作業員がどこで検診を受けているのかを
把握していない。作業員に連絡をしていない。
■ 明日からクビになってもいいという気分だった。
■ 自分のような人を1年間雇ったのは、すごい。
■ どちらからも石が飛んでくる覚悟で話している。
■ 双葉町長選に出馬する予定である。
■ 理由は、町議員の中から出るのはあり得ない。
■ 原発での労働は、過酷なんてものではない。
■ 作業員の宿舎で死んでいたということもある。
■ 協力会社も東京電力に申告するが、私病扱い。
■ 実際に心肺停止になった人が何人かは不明。
■ どこまでが放射能の影響なのかは言い難い。
■ 原子力発電所を誘致した地元民の罪は重い。
■ 原子力発電所は、核兵器以上の罪である。
■ 原発を作った罪は、償い切れないほどの罪。
■ 未来の人は、何のメリットもなく、おもりをする。
■ 放射線の生体影響も大きいが、さまざまな
紛争の種になっていることが、非常に大きい。
■ 原発事故は、謝って済む話ではない。
■ だから、何らかの責任を取らないといけない。
■ 営利企業に廃炉を任せられるわけがない。
■ 廃炉にしたいなら、みんなが廃炉に動くべき。
考え方については、賛否両論あると思いますが、
自分の考えと違うからって否定するのではなくて、
「こういう意見もあるんだな」と思うことが大切。
原発作業員の方々が、保険証を提示しなくても、
本人確認なくして、無料で診療を受けられるという
実態が明らかになったのは、興味深いと思います。
原発で働いている人は、「ワケあり」の人も多く、
身分を明かせない人もたくさんいるのでしょうね。
もしかすると、どこかで生き別れた父ちゃんが、
福島第一原発で作業員として働いているみたいな
パターンもあるのかもしれません。作業員の方の
人生にも興味が出てしまう今日この頃。
多くの方は、このような記者会見があったことを
知らないと思いますし、1時間以上の動画を見て、
「ふむふむ」と言ったりすることもないと思うので、
これからは、こういった密かに行われているものを
皆さんに伝えていく作業もしていきたいと思います。