先日、自由報道協会が主催する記者会見があり、

福島第一原発の「安定化センター」という所で、

看護師をしていた染森信也さんが、知られざる

福島第一原発の裏話をしてくれました。


この模様は、IWJなどが中継をしていましたが、

あまり注目されていなかったようなので、今回は、

皆さんに分かりやすいように、『チダイズム』にて

書き起こしをさせていただくことにしました。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-XKS116

(※クリックすると、再生できます。)


非常に勇気のある方だと思うんですけれども、

衝撃的な真実が次々と語られておりますので、

信じがたい話は、話半分に聞いていただいても

構わないんですけれども、内部にいらっしゃった

看護師の方の発言は、かなり力があると思います。

それでは、ご覧ください。


■ Jヴィレッジの中の診療所に勤務していた。

■ 本来は、サッカー選手や楢葉町の診療所。

■ 当時は、救護所という形で運営されていた。

■ 発災以降は東京電力が借りて運営していた。

■ 医師は、東京電力病院やボランティアが参加。

■ 看護師は、東京電力病院から女性が常時2名。

■ 福島第一原発には、看護師が一旦いなくなった。

■ 心肺停止の作業員に対応できず、医師が常駐。

■ 東京電力は自社で看護師を雇うことになった。

■ Jヴィレッジ診療所は、無料で診療をする。

■ 基本的には、休日診療程度の業務をしていた。

■ 保険診療をしないので、保険証も確認しない。

■ 福島第一原発で働く人は、大半は社員ではない。

■ 現在も3000人程度が働き、社員は200名前後。

■ 2800名の中には、原発ジプシーの人たちもいる。

■ 本人確認をすると、誰も診療に来なくなってしまう。

■ 保険証もなく、タダで薬をもらえるシステムだった。

■ 薬は処方箋を書かずに、その場で薬を渡していた。

■ 一通りの風邪薬や傷薬などは、その場で渡す。

■ 診療をする医師は、全員、真面目だった。


■ 被害を語ると、原発依存の歴史を語らなければ

  ならなくなるし、「被曝をしない」ということを選ぶと、

  原発作業員を切り捨てることになる。


■ 東京電力が怒っていると連絡をもらった。

■ 子供の安全を考えるなら、国外に行くべき。

■ 4号機の状況は、中にいても、あまりわからない。

■ 耐震とは、人間がペチャンコにならないかどうか。

■ 4号機の安全性については、誰も証明できない。

■ 看護師で男性というのは、ある意味、貴重。

■ 自分は、東京電力はナースセンターからの紹介。

■ 東京電力に何度も苦情の電話をかけていた。

■ 東京電力は採用しないだろうと思ったが、採用。


■ 作業員がどこで検診を受けているのかを

  把握していない。作業員に連絡をしていない。


■ 明日からクビになってもいいという気分だった。

■ 自分のような人を1年間雇ったのは、すごい。

■ どちらからも石が飛んでくる覚悟で話している。

■ 双葉町長選に出馬する予定である。

■ 理由は、町議員の中から出るのはあり得ない。

■ 原発での労働は、過酷なんてものではない。

■ 作業員の宿舎で死んでいたということもある。

■ 協力会社も東京電力に申告するが、私病扱い。

■ 実際に心肺停止になった人が何人かは不明。

■ どこまでが放射能の影響なのかは言い難い。

■ 原子力発電所を誘致した地元民の罪は重い。

■ 原子力発電所は、核兵器以上の罪である。

■ 原発を作った罪は、償い切れないほどの罪。

■ 未来の人は、何のメリットもなく、おもりをする。


■ 放射線の生体影響も大きいが、さまざまな

  紛争の種になっていることが、非常に大きい。


■ 原発事故は、謝って済む話ではない。

■ だから、何らかの責任を取らないといけない。

■ 営利企業に廃炉を任せられるわけがない。

■ 廃炉にしたいなら、みんなが廃炉に動くべき。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-XKS117


考え方については、賛否両論あると思いますが、

自分の考えと違うからって否定するのではなくて、

「こういう意見もあるんだな」と思うことが大切。


原発作業員の方々が、保険証を提示しなくても、

本人確認なくして、無料で診療を受けられるという

実態が明らかになったのは、興味深いと思います。

原発で働いている人は、「ワケあり」の人も多く、

身分を明かせない人もたくさんいるのでしょうね。


もしかすると、どこかで生き別れた父ちゃんが、

福島第一原発で作業員として働いているみたいな

パターンもあるのかもしれません。作業員の方の

人生にも興味が出てしまう今日この頃。


多くの方は、このような記者会見があったことを

知らないと思いますし、1時間以上の動画を見て、

「ふむふむ」と言ったりすることもないと思うので、

これからは、こういった密かに行われているものを

皆さんに伝えていく作業もしていきたいと思います。