愛し過ぎた動かぬ 一枚の君を

求めすぎて 絶え間なく ついていた嘘


遠くから見つめる かなわぬ恋心

いつしか 君を傷つけた


Long for your love


抱き寄せて包んだ人はあなたじゃなく

求めていた君 今どこで包まれているのか

僕に映る あの時のままの君でいい・・・

そうできたら もう君には触れない


Ah 動かぬ君を求め過ぎて 心 傷つけた

はじめから 憧れのつもりが・・・

“Brightness steal for Jesus”


「TOPAZ」


SHAZNAは可愛いというよりもカッコイイ。

改めてアルバムを引っ張り出して、そう思いました。

この「TOPAZ」は、メジャーシーンで余り見られなかった、

ダークでハードな楽曲がもの凄く印象的に感じられる楽曲でして、

その楽曲に乗った歌詞も、失恋の悲しさを髣髴させる、悲しくもカッコイイ歌詞。

PVのIZAMの動きもまた印象的。

SHAZNAの中でダントツで好きな曲です。

「Promise Eve」というこのミニアルバム。

インディーズ時代にメジャー流通で販売された音源です。

個人的に最も好きなアルバムで、今でもこのアルバムは時々聴きたくなります。

上に書いた「TOPAZ」を初めとした、メジャーデビュー後とはまた一味違う、

V系王道のカッコよくキャッチーなメロディーの楽曲が収録されていて、

それが非常にいいカンジ。

今回は、その「Promise Eve」をブログに書こうと思います。


先日のSHAZNAの解散発表。

全盛期はもう10年前の話でありますが、当時のバンドブームにおいて、

ニューエイジとして突っ走っていた、一時は社会現象にもなったバンド、「SHAZNA」。

私も当時は彼らの曲を結構聴いておりまして、

デビューシングルの「Melty Love」は早々と予約して購入しました。

1stアルバム発表後、「恋人」をリリースし、その後徐々に勢いはバンドブームの衰退と共に失速をみせるが、

2年前に復活。

その後の彼らの活動が楽しみでしたが、最終的にはこのような残念な結果となってしまいました。


でも、彼らが残した過去の楽曲たちは、間違いなくJ-POP界において一時代を築いたことは確かであり、

鼻で笑われようが、彼らの音楽センスはカナリ良いものであった。

それは間違いなく断言できると思います。

1年ほど前、カラオケで「Melty Love」と「Sweet Heart Memory」を歌った時、

彼らのポップセンス、カッコよさは、改めて聴くと確かなものだと、

そう確信しました。

今のJ-POP界に無くなってしまった、輝きみたいなものを彼らは間違いなく持っている。

過去の告白での「バックで操る人間が居て、その存在に苦しめられた」というような発言があったが、

彼らの全盛期、メジャーデビュー前を見ても、私にはそのように思えます。

やはり、「SHAZNA」は私にとって、好きなバンドの一つだな、と。


ひと目でおちた 君の綺麗な 瞳に恋した

午後の胸騒ぎ 戸惑い隠せず

君の微かな鼓動がきこえた 夜を止めてずっと夢の中へ


Melty Love

離さない 離さない 愛らしい君の笑顔

少しだけ 思い出す ピュアなあの気持ち

Melty Love

恋焦がれ 恋焦がれ 退屈な恋じゃなくて

愛しくて 愛しくて 夜も眠れない


Melty Love ......


「Melty Love」


彼らの代名詞的な楽曲ですね。

この楽曲は本当に彼らにとって大切な楽曲なんだなって、

そう思える、ポップでカッコイイナンバー。

インディーズ1stの「Melty Case」、この「Promise Eve」、デビューシングル、ベストアルバム「OLDIES」、

それぞれで生まれ変わって、色々なタイプの「Melty Love」が楽しめます。

このアルバム収録では、デビューシングルとは歌詞が一部違いますね。

メジャーでは「ひと目でおちた 君の大きな~」がここでは「ひと目でおちた 君の綺麗な~」ですね。

10年以上の時を越えて歌詞をじっくり見て認識したのですが、

「少しだけ 思い出す ピュアなあの気持ち」

この歌詞に注目。いつもはさらりと流して聴く感じなのですが、

綺麗で可愛いイメージがある、彼らの楽曲だと思ったら、

このような、何度も恋愛を経験してきて、大人になった恋を思わせる歌詞があって、

だとすると、この曲って、実は大人の恋愛の歌詞なんだな、って。

そんな認識を今初めてしました。

面白いじゃん、SHAZNAの楽曲って、と、そんなことを思った一瞬。


恋は苦しく切ない 胸は張り裂ける想い

二度と見つめ合えぬなら 君を忘れさせて


いつも抱き締めていたい ずっと抱き締めていたい

もしも許されないのなら 君を忘れさせて


恋は苦しく切ない・・・君を忘れさせて

胸は張り裂ける想い・・・君を忘れさせて

いつも抱き締めていたい・・・君を忘れさせて

ずっと抱き締めていたい・・・君を忘れさせて

君を抱き締めていたい・・・


「Dizziness」


ちょっと雰囲気の違う、柔らかであり、また一方で重々しい空気を感じる楽曲。

このメロディーがこれまた私は結構好きだったりします。

IZAMの歌声も、もの凄くこの雰囲気を盛り上げるような歌い方で、

今改めて聴いて、恋愛の切ない想いが感じられる、そんな楽曲。

上手いな~なんて思える、彼らのメジャーではなかなか見られなかった一曲かな、と。



いつまでも いつまでも 好きだから White Memories

そう言った 君の言葉 フッと目覚めた White Memories

夢で見た 君を抱きしめて White Memories

雪の降るグレーな空を見上げた Pearl White Memories


「PEARL」


今更ながら、こんなに関連する言葉なのに、今初めて気付きました。

これって、冬の歌なんですね。

今年の自分で聴く冬唄セレクションにノミネートしようかな・・・

なんて、今聴いてそう思いました。

アップテンポで、疾走感あるキャッチーなロックな曲。

そして、恋愛進行中の可愛い感じの歌詞といい、

その中にも彼らのカッコよさも十分に入っていて、

非常に「らしい」と言える楽曲かな、と思います。

これから始まるSHAZNAの快進撃につながるような、

アルバムのラストを飾るには申し分なく素敵な、アップテンポで爽快な楽曲。


久々にSHAZNAを聴きましたが、やっぱり彼らの楽曲は改めて聴くと非常にいいな~って。

「過去のアーティスト」とされがちですが、やはり、ポップでキャッチーな曲作りは素晴らしいし、

カッコよさ、雰囲気の作り方、こういった良さも、何だかんだアンチに言われながらも、

しっかりしてるよな、って。

最近の退廃したJ-POPシーンに台頭する楽曲よりも十分にいいよって。

正にJ-ROCK。そんな感じがします。

一度棚から出して、当時の想いに浸りながら聴いてみてはいかがでしょうか?


Promise Eve/SHAZNA(97.01.22)


1.TOPAZ

2.Melty Love

3.Dizziness

4.if...with tears in one's eyes

5.Cliches

6.PEARL


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目をそらさず追いかけてるか

青く高く 君のレジスタンス

燃やしている瞳の色は

明日に続く 君のレジスタンス

夜の寒さ凍える時も don't get down

don't let down あきらめないで

自分らしく生きることさ don't give up

don't leave out 走り続ける


悲しみに沈む時にも

強く深く君のレジスタンス

抱きしめた心の地図は 明日をさがす

君のレジスタンス

足もとに流れる川に don't get down

don't let down 流されないで

自分らしく生きることさ don't give up

don't leave out 走り続ける


「RESISTANCE」


TMNがTM NETWORK名義の時代、そして彼等の全盛期であった1988年。

新年一発目にリリースされたこの楽曲。

小室哲哉による作曲、アレンジ、小室みつこによる作詞。

このタッグは正に最高だった、と今TMNの過去の楽曲を振り返り、そう感じます。

詐欺容疑で逮捕の報道が流れているが、

なんだかんだ騒がれようが、小室哲哉は音楽に関して卓越した才能を持つ人間であったと思います。

TMNの全盛期、そして末期~解散後のプロデューサー活動。

彼は多くの名曲を生み出し、そして90年代のJ-POP界に一大ムーブメントを巻き起こした仕掛人であった事は、

明らかな事実であります。

小室哲哉が音楽家ではなくなった時、私はアンチTKへと変わりましたが、

それでも小室哲哉の音楽は今でも好きなものが多いです。

彼の華やかな人生、その後の転落人生、それでも執着し続ける彼の姿は

ここ数年見ていられない程酷いものでしたが、

それでも、彼の過去の功績は素晴らしい。

そんなことを思いながら今、解散2年後の1996年にリリースされた、

2枚組シングルベスト「TMN TIME CAPSULE」を聴いています。

今回はそのDisc 1をブログに書きたいと思います。


デビュー曲だが振るわなかった「金曜日のライオン」。

でもここには、原石とも言えるような輝きが感じられるようなものがあり、

当時にはなかったファンタジックさや、シンセ主体のニューミュージック的なものが感じられます。


そして、6枚目のシングルとなる1986年に発表された 「Come on Let's Dance」。


時代さまよう天使たち 夢と翼を引きかえに

さめた欲望 満たすけど 何処にも戻る場所がない


信じるものも見失い チャンス ひとつも探せずに

失意の雨に濡れてゆく 自分もつかめずに今夜も


荒れ果てた路上には餓え渇いた犬たち

自由へと走るのに どうしてぼくたち立ちすくむ


アップテンポのダンスナンバー。

彼らのカッコよさが非常に集約されている楽曲ではないか、

と、そう思います。

今聴いてもこの楽曲、アレンジはカッコいい。

宇都宮隆の今では古くさいと思えるような姿も非常にカッコ良く感じられます。

これらも全て、TMNのリーダーである小室哲哉が出せる味であり、

彼の非凡な才能だから生み出せる技なんだ、と。


そう感じられる楽曲がTMNにはたくさんあり、

1987年に発表された9枚目のシングル「Self Control」。

10枚目のシングルで彼らの代名詞とも呼べるだろう「GET WILD」。


しばられたアダムとイブ 走り抜けたボニー&クライド

大切なあの子の目を これ以上くもらせないで


Self Control 今までも僕は 本当の悲しみ

知らずにいたのさ 君に会うまでは

自由のナイフで とらわれた心を

粉々にするさ バラバラにするさ

見えない明日に迷う時は

ノアの箱舟で二人こぎ出してゆく Self Control


Self Control 教科書は何も 教えてはくれない

明日のことなど 誰もわからない

おもいきり泣いて おもいきり笑って

君をとりもどせ 夢をとりもどせ

最後のエデンに君の笑顔

あきらめかけてた 僕を励ましていた Self Control


「Self Control」


落ち込んだ状態から上を向こうとする姿勢、

社会から自由を求めようとする心、

小室哲哉のキャッチーでアップテンポなメロディーに乗って、

宇都宮隆が勇気づけてくれるように歌う、

そんな感じのする、素敵な一曲。

こんないい曲があるのに、社会の汚い部分に染まってしまった小室哲哉が、

あまりに切なく感じてしまったりもします。


アスファルトタイヤを切りつけながら 暗闇走りぬける

チープなスリルに身をまかせても 明日におびえていたよ

It's your pain or my pain or somebody's pain

誰かのために生きられるなら

It's your dream or my dream or somebody's dream

何もこわくはない


Get wild and tough

ひとりでは解けない愛のパズルを抱いて

この街でやさしさに甘えていたくはない

Get chance and luck

君だけが守れるものがどこかにあるさ

ひとりでも傷付いた夢をとりもどすよ


「Get Wild」


アニメ「シティーハンター」にも使われたこの楽曲。

もはやTMNの代名詞とも言える楽曲であり、

このカッコよさやキャッチーさは、カラオケでよく歌われ飽きた感はあるものの、

それでも時代を超えて愛されるべき楽曲。

この自分が生み出した名曲に小室哲哉が執着し過ぎて、

様々なアーティストにカバーさせたりしたのは、

非常に残念でならないところです。

11月にもglobeでカバーしてリリースされる予定だったようですが、

今回の一件で発売中止になった模様。


TMNが生み出す楽曲にはSFチックなものも多く、

飛び切りのアップテンポの楽曲「Kiss You」や、

機動戦士ガンダム逆襲のシャアの主題歌として使われた、 ミディアムテンポの「Beyond the Time」


We belong to Earth 遥かな宇宙のもと

コバルトに光る地球がある

悲しみはそこから始まって

愛しさがそこに帰るのさ


ああメビウスの輪から抜け出せなくて

いくつもの罪を繰り返す


平和より自由より正しさより 君だけが望む全てだから

離れても変わっても見失っても 輝きを消さないで

You can change your destiny 時の向こう

You can change your future 闇の向こう

You can share the happiness 捜してゆく

許し合えるその日を

*

希望より理想より憧れより 君だけが真実つかんでいた

はかなくて激しくて偽りない まなざしを消さないで

You can change your destiny 時の向こう

You can change your future 闇の向こう

You can share the happiness 捜してゆく

愛し合ったその日を


「Beyond the Time」


SFチックな言い回しなだけでなく、

その中にも歌詞の良さが込められていて、

この良さを最大限に引き出すのは小室哲哉の技ではないか、と。

いろいろなアレンジを取り込んで、楽曲の雰囲気を膨らませて、

一つの作品として作り上げる彼の技は、非常に惜しいものがあるように感じます。


「Seven Days War」もそう。


すべてを壊すのではなく何かを捜したいだけ

すべてに背くのではなく自分で選びたいだけ

Seven days war 闘うよ

僕たちの場所 この手でつかむまで

Seven days war Get place to live

ただ素直に生きるために

*

誰かと争うのではなく自分を見つめたいだけ

誰かを憎むのではなく想いを伝えたいだけ

Seven days war 闘うよ

僕たちの場所 誰にもゆずれない

Seven days war Get place to live

うつむかず生きるために


「Seven Days War」


闘うことは人生の上で重要なことであるのですが、

それは殴り合うとか、罵りあうとかそう言うのではなく、

時代の競争に打ち勝つこと、自分の主張をすること。

そう思います。

自分自身を持ち続けようとする戦い。

ミディアムテンポのこの曲は、非常に心を元気をしてくれます。


TMN得意のアップテンポのナンバー「Come on Everybody」


壊れる壊されてゆく 幼い時代の魔法が

君には分かりかけてる 臆病な自分を

心を熱くふるわす 何かを感じながらも

一人でいる時さえも 叫ぶこともできない

腐りきった欲望は 投げ捨ててもかまわない

足元が震えても 立ち向かうことだけ

忘れずに 忘れずにいろ Get up! Get up! Get up and Go!

*

Come on everybody Shake it everybody

Don't stop dancin' Don't stop the music

Come on everybody Shake it everybody

Don't stop dreamin' Don't stop the passion

きっと今夜ここで会えるさ


小室哲哉作詞作曲の楽曲。

TK全盛期には基本的に彼の作詞はボロクソに言われていたものですが、

この事実を今改めて確認して、「いいの書くじゃん!小室哲哉!」

なんて思ったりしました。

彼の作詞作曲の楽曲で、この楽曲についてはあまりアンチが居ないのでは?

なんて思えてしまうような、そんな改めて聴くと、

彼らの、特に小室哲哉のポップセンスが非常に光る、全盛期の楽曲です。

小室哲哉のアレンジって、活動していくにつれて理解しがたいアレンジが多くなっていくのですが、

やはり、シングル曲というのもあってか、このTMNらしさが凝縮されたようなこの楽曲はやっぱりいい!

と思います。

「Get Wild」に並ぶ名曲でしょう。


今回は、小室哲哉の一件もあり、シングルベスト「TMN TIME CAPSULE」を聴きながらブログに書きました。

Disc2はまた後ほど書きたいと思います。

音楽家としての小室哲哉の輝いていた時代は

まさに1994年の解散までのTMN~trfプロデュースの辺り

ではないでしょうか?

もちろん、渡辺美里の「MY REVOLUTION」も含まれます。

でも、小室哲哉も、「自由」や「革命」って言うのが好きですね。

一見彼が作る楽曲にはそんな言葉があったり、それに加えて非凡な音楽センスを持ちながら、

商業主義に溺れていってしまった彼の姿は非常に残念で仕方ないものがあります。

そんな感じです。

TMN TIME CAPSULE/TMN(96.12.12)


Disc1:

1.金曜日のライオン

2.1974

3.アクシデント

4.Dragon the Festival

5.Your Song

6.Cone on Let's Dance

7.Girl

8.All-Right All-Night

9.Self Control

10.Get Wild

11.kiss You

12.Resistance

13.Beyond the Time

14.Seven Days War

15.Come on Every Body


Disc2:

1.Just One Victory

2.Come on Everybody(with Nile Rodgers)

3.Kiss You(Kiss Japan)

4.Get Wild '89

5.Dive into Your Body

6.The Point of Lover's Night

7.Time to Count Down

8.Rhythm Red Beat Black

9.Rhythm Red Beat Black(Version 2.0)

10.Love Train

11.Wild Heaven

12.一途な恋

13.Nights of the Knife

14.Detour


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忘れないと誓ったあの日の夏は遠く

寄せて返す波にもあの日の風はいない

ああ二人で点したあの部屋のキャンドルは

光あふれる時代の中で

どこへはかなく消えていったのか

*

風の中にふるえて瞬く星のように

あやまちかもしれないと哀しく迷っていた

ああ二人気づかない 失ってみるまでは

誰が一番ほしい人なのか

何が一番つらいことなのか

*

浅い眠りにさすらいながら

街はほんとは愛を呼んでいる

浅い眠りにさすらいながら

街はほんとは愛を呼んでいる


「浅い眠り」


中島みゆきが90年代に初めてミリオンヒットを記録した名曲、「浅い眠り」。

私にとっても例外でなく、その歌詞、そのメロディーどれをとっても大好きな一曲です。

今回、工藤静香により、この名曲がカバーされました。

原曲とイメージはがらりと変わり、歌謡曲寄りに軽くなったものの、

それはまた新鮮な感じで、さらりと聴く分には非常に楽しめる出来になっています。

原曲にもあった、あの印象的なサビの高音のハモリはここでも使われていて、

原曲には勝てないものの、非常にいい出来になっています。


この「浅い眠り」を含めた工藤静香による中島みゆきカバーアルバムが、

今年の8月に発売され、今回はこのアルバムについてブログに書きたいと思います。

これまで、工藤静香の多くの楽曲に中島みゆきが関わってきて、

曲の提供をし、また提供した曲を中島みゆき本人が歌うなどしてきました。

そんな楽曲の代表曲として最も有名なのが、恐らく「慟哭」でしょう。

工藤静香がこの曲をリリースし、大ヒットを記録し、

自ら中島みゆきも歌い、その歌手の違いにより大きく変わった印象に、

驚きを感じた人も多いでしょう。

中島みゆきが歌うと、重々しい雰囲気の楽曲は最大限に引き立ち、

更に重々しく感じるようになるのに対し、

工藤静香が歌うと、曲のアレンジも変わり、非常に歌謡曲寄りになる。

同じ曲なのに、既に「全く別の曲」へと変化し、

聴き手も既にそう感じて聴くようになってしまいます。

(ちなみに今回のアルバムに慟哭は収録されていません)


今回のアルバムも、そういう楽曲がやはりあり、

それを非常に感じるのが「命の別名」。

これも、歌詞のメッセージ性が非常に重く、個人的に非常に好きな楽曲なのですが、

その重苦しい雰囲気も、良いのか悪いのか工藤静香が歌うと大分方向性が変わるような印象を受けます。


知らない言葉を覚えるたびに

僕らは大人に近くなる

けれど最後まで覚えられない

言葉もきっとある


何かの足しにもなれずに生きて

何にもなれずに消えて行く

僕がいることを喜ぶ人が

どこかにいてほしい

*

繰り返す哀しみを照らす 灯をかざせ

君にも僕にも すべての人にも

命に付く名前を「心」と呼ぶ

名もなき君にも 名もなき僕にも

*

繰り返すあやまちを照らす 灯をかざせ

君にも僕にも すべての人にも

命に付く名前を「心」と呼ぶ

名もなき君にも 名もなき僕にも


「命の別名」


工藤静香が歌うこの曲にもシリアスさをひしひしと感じるものがあるが、

既に中島みゆきの曲とは全くの別次元となっている。

原曲が好きな人には少々物足りなさを感じるかもしれませんが、

どちらの楽曲も、両方の性格が出ていて、非常にいいものと私は思います。


他にも、中島みゆきの代名詞ともいえる楽曲の一つ、

「空と君のあいだに」が収録されていたり、

他にも比較的新しめの曲になる「銀の龍の背に乗って」、

TOKIOに提供され、大ヒット曲になった「宙船」、

工藤静香がシングル曲としてリリースした、

「激情」「雪・月・花」

も収録されています。


やはり、「激情」「雪・月・花」は工藤静香が歌って大ヒットした楽曲、

久々に聴くと、やはりいい感じでして、しっくりと来ます。

工藤静香の色としてはやはり、「激情」が一番でしょうか。

聴いていても何だか一番活き活きしているような感じがします。


中島みゆきがそこそこ好きで、工藤静香が嫌いでなければ、

非常に楽しめる一枚になっていると思います。

ここ数日、非常に良く聴く一枚です。


MY PRECIOUS~Shizuka sings songs of Miyuki~/工藤静香 (08.08.20)


1.空と君のあいだに

2.銀の龍の背に乗って

3.見返り美人

4.やまねこ

5.涙-Made in tears-

6.カム・フラージュ

7.浅い眠り

8.土用波

9.命の別名

10.すずめ

11.激情

12.雪・月・花

13.Clavis-涙-



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