新型コロナ、急激な円安、国際情勢の不安定化など、経営に影響を与える出来事が次々に起きています。

経営戦略や計画を立てても、その通りに進まないことは珍しくありません。

しかし、だからといって経営計画が不要になるわけではありません。

むしろ、基盤となる経営計画を持ったうえで、環境変化に合わせて柔軟に見直し、行動を変えていく力が求められます。

つまり、組織の自走化とは、変化対応力を高めることでもあります。

 

中小企業で自走組織をつくるには、いきなり社員全員を変えようとしてもうまくいきません。

まず必要なのは、社長自身の意識改革と行動変容です。

ただし、外部コンサルタントが無理に社長を変えようとしても長続きしません。

自走化は、段階を踏んで進める必要があります。

 

第一に、社長のありたい姿を明確にします。

社長が本当に実現したい会社の姿、腹落ちする将来像を対話によって引き出します。

現状の問題から考えるだけでなく、理想の姿から逆算して、今取り組むべきことを整理します。

 

第二に、本質的な課題を見つけます。

表面的な困りごとではなく、ありたい姿の実現を妨げている根本原因を明確にします。

 

第三に、現状と進捗を見える化します。

数字、行動、会議、役割を見える化し、定期的に確認できる状態をつくります。

 

第四に、小さな行動を決めます。

責任者、実行者、期限、目標を明確にします。最初は必ず実行できる小さな行動から始めることが大切です。

 

第五に、小さな成功体験を積みます。

初期段階では、大きな成果よりも「できた」という実感が重要です。小さな成功が自信となり、次の行動につながります。

 

第六に、社内メンバーを巻き込みます。

社長が自分の言葉で方針を語り、幹部や社員に役割を与えていきます。

 

第七に、仕組み化してPDCAを回します。

会議やKPI管理を通じて、行動と成果を継続的に確認します。

 

自走組織は、一気につくるものではありません。

社長から始め、成功体験を重ね、少しずつ社員を巻き込むことで、会社は自ら考え、動く組織へ変わっていきます。