補助金後の実行支援

中小企業診断士には、補助金申請支援の依頼が来ることがあります。

実際には、申請書作成の支援が中心で、採択されたら成功報酬を受け取り、そこで支援が終わるケースも少なくありません。

企業側は追加費用を払いたくない。診断士側も申請支援だけの方が手離れがよい。そう考えると、補助金後の実行支援まで進みにくいのも自然です。

 

しかし、本来の補助金支援は、採択がゴールではありません。

補助金は、会社を成長させるための手段です。採択後に設備を導入し、新商品を開発し、販路を広げ、売上や利益につなげて初めて意味があります。

 

補助金後の実行支援につながらない理由は、主に3つあります。

 

第一に、社長との信頼関係が十分にできていないことです。

申請書作成だけを最短距離で進めると、診断士は単なる外注先として見られがちです。社長の想い、こだわり、目指したい会社の姿に寄り添わなければ、継続的な相談相手にはなれません。

 

第二に、本質的な課題に踏み込めていないことです。

補助金は便利な制度ですが、使い方を間違えると、会社にとって負担になることもあります。本当にその投資が課題解決につながるのかを、第三者の立場で見極める必要があります。

 

第三に、採択後の成長戦略を示せていないことです。

補助金が通っても、社員への説明、進捗管理、販売計画、PDCAの仕組みがなければ、業績は自動的には改善しません。

 

診断士は、補助金を取る人で終わるのではなく、補助金を会社の成長につなげる人になるべきです。

そのためには、申請段階から「採択後にどう実行するか」まで見据え、社長との関係性を築いていくことが大切です。