皆さま、 こんにちは、
『越境コラボ塾』 塾長の 真門 です。
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このブログは、日本人が国境・国籍の枠を超えて、
世界の様々な人々とコラボレーションをしていけるよう、
有益と思われる情報を発信しています。
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昨日に続き、シナジーについてもう少し
考えてみたいと思います。
野中郁次郎先生らの著書 『知識創造企業』では、
新しい知識を生み出す、
形式知と暗黙知の社会的相互作用のプロセスを、
説明しています。
それは以下の4つの知識変換モードから成っています。
共同化 (暗黙知 → 暗黙知)
表出化 (暗黙知 → 形式知)
連結化 (形式知 → 形式知)
内面化 (形式知 → 暗黙知)
昨日振り返った、我々の“知識創造”プロセスを
これに当てはめてみました。
共同化:
集まったメンバーの中には、初対面同士というケースも
あり、
其々のやりたい事、作りたい場のイメージ、
想い、自分という人間について、をまず語りあう中で、
各々が持つ価値観、こだわり、
採用したい言葉や主張が分かってきました。
ここのパートを時間をかけ、互いによく聴きあう事で、
メンバー間に共感が生まれ、同化的状態が、生まれてきます。
(暗黙知 → 暗黙知)
表出化
メンバーから出された
キーワードやキーコンセプトを繋ぎ合わせ、
意味ある文(ステートメント)を作り上げていきました。
(暗黙知 → 形式知)
当然チームコンセプトは固まってきます。
メンバーは自分のキーワードが、
自分個人の文脈から離れて使われる体験から、
自分の役割や、自分と全体のバランスのとり方を、
ぼんやりと認識し始めます。
連結化
以降、具体的なワーク内容が話し合われました。
新しいワーク案や既存のパーツを持ち寄り、
目に見える行動、指示、記入フォーム、順番などに、
表現していきます。
(形式知 → 形式知)
とはいえ、ここはブレストが最も多くされたステージで、
形式知の出し入れがある毎に、
共同化 → 表出化 → 連結化 のミニサイクルが
何度も回っている様な感じでした。
内面化
私たちの内面化過程は、
リハーサル的に当日の流れを再現し、
メンバー其々が持ち場を引き受けて、
進行させてみるところで、出来あがっていきました。
具体的に身体感覚で、行動イメージを固めていき、
メンバー間の相互乗り入れが繰り返されながら
流れが見えてきた辺りで、
ひとつサイクルが回せていたのだろうと、思います。
(形式知 → 暗黙知)
いま思考実験的に、この振り返りをやって
気づいたものは、
これまで意識出来ていなかった“シナジー”のリアリティーです。
一般に“シナジー”と呼ぶものは、おそらく形式知段階で
出てくる
Aさんのアイデア a と Bさんのアイデア b
が繋がって、
a x b の如く当初思いつかなかった事が生まれた、
という次元のもの。
ですが今ここで意義を感じたのは
“共同化” の段階で行っている個人情報の交換。
共感を双方が感じて、お互いの個別情報の中身を深め合う過程。
このプロセスを通じて生まれてくる感覚が、大事なのだと思いました。
つまり、それをやる事によって、
A文化の人が、自分の知っている a をB文化に適用するなら
どういう道があるのか、
B文化の人にaを使ってもらうためには、何が必要なのか、
自分(=A) がB文化の役に立つとしたら、何が出来るのか、・・・
そんな発想の転換が出来るようになること。
これは明らかに自分視点から視点の移動を起こして
くれます。
他者への共感が、自分の視野を拡大させてくれて、
思考力を高めてくれる。
そしてそれは、メンバー横断的に起きる。
当たり前の様な話ですが、
私にとって、これは小さくない発見でした。
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最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
『越境コラボ塾』 塾長
真門
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