まいど~虹イルカキラキラ

生きもの大好きドキドキ絵本講師の

くがやよいです。


 

 

朝、久々に本棚から出してきた童話を読み返していました。

 

「フハハハハ(^▽^)」と笑いながら読んでいると、

家族が、ビクッアセアセハッとしてました。

 

 

テレビや動画なら音声も聞こえているけど

本読んでるときは、静かやもんなぁ。

それが急に、泣き出したり、笑ったり。

・・・確かに不気味やと思う。(すまんね)

(最近ズビズビに泣いたのは → この本。)

 

 

 

読んでいたのはこの童話。

先日、リンドグレーン展を見に行ったあとに出してきた本です。

 

『エーミルと小さなイーダ』

アストリッド・リンドグレーン作

ビヨーン・べリイ/絵

さんぺいけいこ/訳

岩波書店

 

 

 

スウェーデンの南の方にあるスモーランド地方に

レンネべリアという村があります。

その村にあるキャットフルト農場に

エーミルと妹のイーダが住んでいました。

 

 

エーミルは、大変ないたずらっ子で、

毎日のようにいたずらをしては

作業小屋に閉じ込められていました。

でも、エーミルは平気で、小屋から出してもらえるようになるまで

木を削って人形を作っていました。

 

 

妹のイーダは、

作業小屋の中に閉じ込められるエーミルが

うらやましくてたまりません。

でも、どうすれば 作業小屋にとじこめてもらえるのか、

どうすれば いたずらができるのか、考えても分かりません。

 


イーダは、エーミルに言います。

 

「あたし、いたずらを思いつくよう、がんばるの。」

 


エーミルは言います。

 

「いたずらは思いつくものじゃないよ。

いたずらっていうのはね、ただ、そうなっちゃうんだ。

それに、いたずらかどうかは、やったあとからじゃないと、わかんないんだよ。」

 

 

「パパが、エー、エー、エーミル!って大声でさけぶときね。」

 

 

「そうさ。で、そんなときは、ぼくは、作業小屋にかけこんじゃうんだ。」

 

 

 

本当に、とんでもないことをしでかすエーミル!パパが、

 

「エー、エー、エーミル!」

 

と叫ぶと、ぴゅーっと作業小屋に駆け込むエーミルが

かわいくて、おもしろくて、笑ってしまうんです!(^ー^)

 

 


キャットフルト農場を元気いっぱいに駆け回る

エーミルのうしろを、追いかけていく イーダ。

ビヨーンさんの挿絵も愛おしくてたまりませんビックリマーク

 

 


特に、38ページの、にわとりのロッタが卵を産むのを

にわとり小屋の後ろから隠れて見てるふたりを見ていると、

もう一度、子育てしたいなぁ・・・って思ってしまいます。

 

 


うちの子たちも、ずいぶんといたずらしてきて、

たくさん、たくさん、謝りに行ったけど

この年頃って、ほんとうにかわいかったナーほっこり

 

 

 


さて、妹のイーダは、いたずらができたのでしょうか。。。

ぜひ、読んでみてくださいねドキドキ

 

 

 

 

作者のリンドグレーンさんのお父さんは94歳で亡くなりましたが

このエーミルのお話が大好きで、

リンドグレーンさんがお父さんに会いに行くと、いつも

「エーミルは新しいいたずらをしたかね」と聞いたそうです。

 

いたずらっ子のエーミルが たくさんの人に

愛されていたことが伺えるエピソードです。

 

 

翻訳をされた三瓶恵子さんのあとがきも、

とってもすてきなので、一部を抜粋します。

 

 

「リンドグレーンは、いろいろな物語をたくさん書きましたが、

自分に一番近い主人公はエーミルだといっています。(中略)


エーミルは大きくなって村長さんになりました。

そしてリンドグレーンは、世界じゅうの子どもから愛される作家になりました。

リンドグレーンは、今ではもう目が悪くなったので、物語を書くことは止めていますが、

子どもや動物の権利を守るためのいろいろな活動をつづけています。」

 

1993年10月 三瓶恵子