まいど~ニコもみじ

絵本講師の くが やよいです。

 

 

中川先生の思い出が、年月を経るごとに濃く浮かび上がってきています。

 

 

絵本、特に

子どもと絵本に関わる人に読んでほしいな、と思う一冊・・・・

それは、この本です。

 

『絵本・わたしの旅立ち』

中川正文/著

NPO法人「絵本で子育て」センター

 

 

 

 

・・・〇〇映え、というのを 

まったくもって意識してないブログなもんで

本、というか帯、ボロッボロですな~(^_^;)

(絵本講師必携の書!っすからウインク

 

 

帯の表の言葉、

これいっつもくがが言うてるやつやん、とツッコまれそうですが

帯の裏の言葉を書きます。(これは言うてへん~)

 

 

 

自分の本と、いつまでも一緒にくらすことができる―

それはそういう本を持つ者にしか味わえないほんとうのシアワセというものです。

 

・・・・中略・・・

こういう本を いくつ持つかが、大袈裟にいえば、

わが家の文化度の象徴となるかもしれません。

わが家のものにしたい本は必ず買う―というのが、私の熱い願いですが

たとえ成長して絵本を卒業することがあっても(本当は、そんなことは起こらない)

人生は絶えず「人生最初の本」との深い思いの永い旅であることを、

わたしは信じたいと思っています。

 

 

 

「本は、身銭をきってでも買え」、とおっしゃっていた中川先生。

 

 

「その本、かして」、って言われても

「だめ!これは私の(ぼくの)だから!」と子どもが言える嬉しさよ(^。^)

 

 

私はこれ↑を聴いて、目から鱗が落ちました。

 

(もちろん気に入った絵本をすべて買えるわけではないです。)

 

 

この本の目次、

 

【歩く・・・】

・はじめに

・本は、買うモノ

・子どもたちのニーズが待っている

 

【探す・・・】

・ホントウに「値打ち」あるもの

・絵本が私たちに与えるもの

 

【見つける・・・】

・『さっちゃんのまほうのて』の意味するもの

・「やさしさ」の正体は?

・やさしさの発見はつづく

 

【考える・・・】

・この命、あなたならどうする

・いつの日か、せかいぜんたいがほんとうのやさしさに

 

 

 

 

 

『さっちゃんのまほうのて』の意味するもの、

 

「やさしさ」の正体は・・・

 

 

 

 私たちが絵本でも繰りかえし繰りかえし人間の「やさしさ」、

人と人との間の本当の意味での「やさしさ」を

何よりも熱い思いで描くことが、どれほど大切なことか。

 

 しかも、やさしさは人間間だけに限らないのです。

絵本のなかで活躍する動物たち― けものや虫や魚たちは当然、物語の中で不遇な取り扱いを受けてきた架空の生物 ―

鬼や悪魔や山んばなどにも及ばなければならないでしょう。

 

 

(青文字は本文からの抜粋です)

 

 

 

 

中川先生の作品に登場する たぬきや きつねたち。

なぜあんなに親しみを感じるのかが分かるような気がします。

 

 

かわいい、と愛玩動物のようにかわいがるのではなくて

悪さやいたずらもするけど、なぜか憎めない。

昔から自然の中にいて、今も 人とともに暮らしている。

そんな感じがします。

 

 

だって、

「人間はそないにえらいもんと違いまっせ。」

と 中川先生なら言いそうです。

 

 

 

 

 

そして、

桃太郎が攻めていった鬼が島の、鬼の子どもたちの目線で書かれた

「鬼の子守唄」を知ったのもこの本でした。

 

 

 

 

 

 

これだけで、中川先生を知ることができる。なんて思っていませんが、

中川正文先生は、こんな方です。(7年前の新聞記事)

 

 

「絵本の言葉は日本語の最後の砦。やるべき仕事がまだある」

 

と、亡くなる間際までおっしゃっていた先生。

 

 

 

 

 

 

毎年、この日が来るたびに思い出します。

 

 

きっと、これからも、ずっと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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