ベイスターズに復帰した筒香、ファームでの打率はなかなか上がらなかったが、いよいよ一軍に昇格してきた。
批判の声もあったが、二軍一軍ともに、首脳陣はしっかり彼を見ていたはずだ。
6番レフトで先発、ベイスターズは東京ヤクルトにリードを許していたが、筒香は左翼フェンス直撃の二塁打を放って、スタンドの士気を大いに上げた。
リリーフ陣が、終盤に失点して2対5、不利な試合展開ながら、tvkの中継を見ていたおれは確信していた。
8回裏は1番桑原からの攻撃、クリーンナップを経由して、この回あるいは最終回に筒香まで回る。
彼らが、必ずなんとかしてくれる。
桑原は、いい当たりの外野フライに終わったが、続く好調蛯名が二塁打でチャンスを作り、3番の佐野が2点差に迫るタイムリーヒット。
4番牧は三振に倒れたが、5番宮﨑敏郎がじっくり四球を選び、ランナー一塁二塁で筒香の打席を迎えた。
一発出れば逆転だ。
初球を思い切り振り抜いた筒香、その一撃は、青く染まるライトスタンドに突き刺さった。
劇的なホームランが、横浜の夜を熱く焦がした。
その裏、森原がしっかり東京ヤクルト打線を抑え、ベイスターズ逆転勝利。
ベイスターズに勝利をもたらす男が、横浜に帰って来た。
帰って来たんだ。