ヨコトリでFALL×3 | fc2 yokohama リターンズ    ★★★★★

 前回に懲りることなく、

 また横浜トリエンナーレに行ってきた。





 今回のメイン会場は、横浜美術館と新港埠頭(新港ピア会場)。


 他に、連携プログラムと称し、

 海岸通りのBankArt、黄金町バザール、

 これらの拠点は、無料バスで結ばれている。


 ボランティアっぽい若者たちが、張り切って案内してくれた。


 


 11月3日までということで、来場者も増えてきたようだ。

 (画像は、人がいない時をねらって撮影)


 前回、ひととおり眺めているので、

 退屈そうなエリアは軽くスルーし、

 面白そうな作品を探してみるに徹してみた。





 で、今回一番気になった作品は、新港ピアにあった。



 モノクロームの映像作品で、

 西洋人の青年が、高い木の枝につかまっている。

 

 彼は、徐々に枝の先の方へと進んでいく。

 おっと、危ないぞと思ううちに、片方の手が離れ…


 数メートル下の運河に、彼は落ちてしまう。


 次の映像は、

 柵のない運河沿いの道、そこに走ってくる自転車。

 自転車に乗った青年は、ブレーキを掛けることもないまま、

 そのまま運河に落ちてしまう。


 これらは、”落下”というそのままのタイトルの作品で、

 オランダのバス・ヤン・アデルによるものだ。


 解説によれば、1942年生まれ(1975年没)だから、

 これは、トリエンナーレのための作品ではなかったのだ。


 こういうのもあるんだなあ。



 アデルは、1970年代から、この落下をテーマにした

 映像パフォーマンスを発表し始めたらしい。

 落下する青年は、たぶん本人なんだろう。


 コントみたいで面白いシリーズだが、

 彼自身は、アメリカ東海岸から、

 ボートで大西洋を横断中に消息を絶ったという。


 気の毒なことだが、まるで人生自体が作品のようだ。



 落下シリーズは、もう1作品上映されているので、

 会場でご覧になるのもいいだろう。