忠南6都物語レポの途中ですが、今秋火曜日に開催されたイベントのお話です。
仁川官洞ギャラリーのオーナーであり、出版社「土香(トヒャン)」の社長である戸田郁子さん、官洞ギャラリーのリノベーションも手掛けた漢陽大学の冨井正憲教授、仁川の研究者 金龍河(キム・リョンハ)博士のお3人で共著なさった「モダン仁川シリーズ1 鳥観図と写真で見る1930年代」という本の出版を記念し、戸田さんと富井教授をお迎えしてCHEKCCORI主催のイベントが開催されました。
定員を上回る100名が参集なさり、神田古書センター7階の会場は熱気に満ちておりました。
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1883年の開港とともに、急速に街が形成され近代化が進んだ仁川。
1910年の日韓併合により日本統治下に置かれた朝鮮では、税を課すために日本人により地籍図が作られました。一方、1920~30年代に入ると、航空写真を撮影するようになり、精密な地図が作られたそうです。
「モダン仁川」は、航空写真に色付けした立体感のある地図「大京城府大観」(1936年発行)と、都市の写真と解説が掲載された写真帖「大京城都市大観」(1937年発行)、そして当時の地籍図や電話帳といった資料とを突き合わせ、仁川の部分を町別に編成しなおしたもの。
誤字1字を修正するにも、その根拠を求めて10冊もの本を読むという、気の遠くなる作業の連続だったそうです。
ご自分たちの価値を付け加えることなく、淡々と事実を伝えることに重きを置いたのだそうです。
読者の方が本書を携えて仁川の街を歩きながら、各自過去と現在に思いを馳せていただきたいとの思いから、コンパクトなハンディサイズに仕上げたとのこと。
調べてみると、当時レコード店だった店で現在CDを販売している、美容組合の建物が現在かつら屋になっているという具合に、不思議と歴史が引き継がれている痕跡があるのだと仰います。
私はこれまでに幾度となく戸田さんに仁川のガイドをお願いしているのですが、その中で遊郭があった場所が現在モーテル街になっていたり、寺院だった場所には現在も寺があったりと、確かに歴史が引き継がれていることを感じた場所がありました。
街歩きの過去記事の一部→ ★
万石洞(マンソクドン)にあった旧 東洋紡績(現 東一紡績 仁川工場)の近くに、区画整理された日本式住宅が並んでいるのは、おそらく当時東洋紡績に努めた工員たちの社宅だったのだろう・・・そんなことを考えながら、本書を片手に仁川の街を散策することを考えただけでワクワクします。
過去記事→ ★
ソウル歴史博物館の常設展には、富井教授が寄贈なさった「大京城府大観」が展示されているそうなので、ぜひ観に行きたいと思っています。
イベント終了後、友達とカギロイという店に伺いました。
味噌料理専門店というところが気になったのですがなんとかなり年季の入った日本家屋で、テンション上がりました。
お通しはシラスの醤油漬け。
有機野菜の盛り合わせには、8種類の味噌からお好みのものをチョイスして。ニンニク味噌うまし!
味噌味のポテトサラダ・・・という事でしたが、あまり味噌の風味は感じられず。荒くカットした茹で卵が美味しかったです。
モッツアレラチーズ、豚バラブロック、ウズラの卵、椎茸、あと1本、なんだったかな?
イサキの炭火焼き。遠赤外線効果でふんわり焼きあがっていました。
今回はカウンターでしたが、2階の和室も気になりまする。
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