あまり価値のない「ポイントカード」。「現金購入」や「10%の法則」が自分を広げてくれるかも。 | ビジネスからライフまで。

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仕事の追々で感じたこと、会った人などを徒然なるままに認めました。

ポイントカードが蔓延しています。何気なく珈琲を飲んだり、本を買ったり、服を買っても「○○カードはお持ちでしょうか」と聞かれます。「持ってないです」と答えると判で押したように「失礼しました」。失礼だと思うのなら言うな!とへそ曲がりな事を考えるのも日常化しています。しかし本当にポイントカードってお得なのでしょうか。例えば楽天などはそのポイントがつくから次も利用するという人が多いのでしょうし、同じ買うならちょっとでも得ができればと思うのも人情でしょう。しかし本当にそれは得なのでしょうか。

 

ポイントカードで同じところばかり利用すれば、他に良いものがあっても気づかなくなると言う機会喪失論もありますが、ここでは市場を見渡して本当に得なのかと言う数字的なものだけで判断しましょう。ポイントカードを生業としている、仮にA氏としておきましょう。彼に言わせると大体は1%が基準だと言います。つまり、5000円の買い物をして50円が貰えるのです。しかしこれも基本的にその店でしか使えなければ、畢竟はその店の利益率はいくらかが判断基準になります。私の知るショップでは5%を還元すると息巻いていますが、そのショップの原価率は15~18%。つまり50円よりもはるかに大きい無駄な買い物をしているのです。もちろんそれでも良いのだと言う人がいればそれを否定するものではない事は前提ですが、ここで「10%の法則」についても考えてみたいと思います。

 

例えばポイントカードなどないお店もたくさんあります。そう言ったお店は御客様を引き付けておくために様々な工夫をしており、大別して2つに分かれます。一つはもっともっと利用して貰う事。例えばコロッケを10個買えば1個おまけしてくれるのがそれに当たります。今一つは新しい商品を知ってもらう。例えばコロッケをいつも買ってくれるお客さんに新商品カニクリームコロッケを1個おまけするなどです。この還元率を考えれば10%は次の利用を促す為にお店が考えだしたボーダーラインで「10%の法則」と言います。継続して利用して頂ける御客様に次にも利用して貰えるのにはこの線を確保する事がコツだと言うものです。もちろんコロッケを5個買う人には半分おまけはできませんので、利益が10%まるまる減る訳ではないですが、商店街のお店は基本的に常にお得感のあるサービスをしています。

 

そう考えるとどうでしょう。1%のポイントカードと10%の小売店サービスとどちらがお得かなどは電卓など叩かなくても分かります。もちろん全てのお店がおまけをしてくれるわけではありませんし、例外が無いわけでもありません。例えば仕事などで利用頻度が極端に高いポイントカードはあったほうが得かもしれません。しかしこの場合でもその還元率は所詮0.51%に過ぎない事は忘れてはならないでしょう。だから普通に利用している範囲ではポイントカードはほとんど価値はないと言えるでしょう。得したなと感じる為にはそれだけ同じ所で消費しているのですから、遣った金額とペイする?と考えてみるのも良いでしょう。

 

しかしそれよりもポイントカードがなくても、喜んで買い物ができるお店を見つけるほうが、人生においてどれほど有益か知れません。またカードの利用実績を業者がどのように利用しているのかを知ったら、あまり良い気がしないのも事実です。主張サラリーマンの多くが利用している「○回利用で現金を差し上げます」と言う商売も、益々人間を小さくしているように思えてなりません。どうでしょう。たまには少しの期間、「ポイントカードの呪縛」から放たれて現金で買い物をしてみるのも面白い経験になります。時にはお店だけでなく、新しい自分を発見する事になるかも知れません。