アスリートはよく風邪をひく? | K-1ファイター靖仁のトレーニング日記

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巷でまことしやかに言われている問題

 

周りのアスリートでもよく風邪をひいている人は多いと思う

 

かく言う私もその一人

 

よく風邪をひく

 

印象的なのはジムなんかでトレーニングを始める前は万全の状態だったのに3時間ほど追い込んだ後

帰るときには扁桃腺に異変を感じていてすでに喉が痛くなってることが何度かある。

 

極端な例だけど、極限まで体を破壊しているので免疫もだだ下がりして一気にウイルスに侵されている状態になる。

 

だから追い込める人は個人的には自分に打ち勝てる人間だと思ってる。

肉体的な鍛錬は尋常じゃない辛さがあり、生命の危機すら本能的に感じるのでどうしてもそれをセーブするように人間はできている。

 

だからそれを乗り越えて追い込めるのは自分に打ち勝てるかどうか。

 

実際に私の館長もよく風邪をひいている。

 

もちろん追い込めるから=トップアスリートというわけではない。

でも競技者としてやってる以上、限界を超えた先を見れるか見れないかは一歩先に抜きん出る行為で一回一回での小さな積み重ねが大きな積み重ねとなって結果として現れる。

 

最近は年齢もあるので、昔のように追い込むことで体調を崩すことも多くなってきているが少ない稽古量でも質を極限まで高めているので

肉体的にも技術的にも落ちないでいられるのだと思う。

 

ここでまた追い込みに関連する別のお話。

 

私の友人で、同じ稽古を共にする仲間がいる。

 

毎週組手をガチンコでやって凌ぎを削りあう仲間だが、ウェイトトレーニングも休日は一緒に行っていて毎回一緒に追い込んでいるが

どうも私と彼では重量という視覚化されたものの成果が目に見えて差が生まれていることに疑問を持った。

 

私はどんどん伸びるのに彼は少しづつしか伸びていない。

なぜなのか

 

彼と私とでは私の方がウェイトトレーニングにおいて不利なことが多い。

 

それは仕事の面において圧倒的に忙しく、ここ2年間くらいは平日が深夜まで働き、1日の労働時間が18時間に及ぶことも日常茶飯事でやってもやっても終わらないことが多かった。

(昨年度は1000時間の残業を誇るブラック企業笑)

 

だから一週間でできるウェイトトレーニングも稽古量も私の方が彼に比べ不足している。

それでもやらなければいけないが、空手の実力においてはキャリアがあるので、同じ黒帯とはいえ私の方に分があるが、ウェイトにおいては毎年差がついて行っている。

 

それはなぜかと考えたときにやっぱり最後の最後まで自分の限界まで追い込めているかが差を分けている。

 

いい例として、翌日は私は死んでいて完全にリカバリーに回す。

到底遊ぶ気力もなければ、体が極限なので休息日に当てて一ミリでも早く治せるように心がける。

 

もちろんリカバリーといっても寝ているわけではなく、

整体や鍼を行い、呼吸法をじっくりやって、あとは読書や勉強に勤しむようにしている。

 

一方、彼は、翌日は必ず友達と遊びに出かけていて朝から晩まで遊んでいる。

一見するすると無尽蔵の体力を持っているようにも見える。

(社会人として大学生のような生き方は羨ましくもあり、一方で肉体だけでなく脳も成長させるように自己研鑽に励まないことはどうかと思うが彼の生き方なのでそこは否定しない)

 

そんな彼が一度だけ体調を崩したことがある。

 

それは私とのウェイトトレーニングでの出来事。

 

いつもの回数ではなくて結構無謀とも思える高回数のスクワットを命じてやらせ、インターバルもほとんど取らせずに行わせ、

トレーニング後の疲労も目に見えていたが

 

翌日、いつも通り友人と出かけたようだが昼から体調が悪化し急遽帰宅し、家で養生していたようである。

 

やっと本当の意味で追い込むウェイトトレーニングができたのだと思う。

 

当たり前の話だが一回一回を全力で自分に基準を厳しく設けてやれば誰だってそれくらいしんどくなる。

それを何かしらに負けてしまってどこかで逃げ道を作ってしまっているからいつまで経っても成長しない、もしくはほとんど伸びないのだと思う。

 

ありがちなのが決めた回数をこなすことが目標になっているケース。

 

10回と決めてウェイトをやったときに1回目から思いの外しんどくてこのままでは10回は厳しい。

もしくは10回はできても2セット目はできないかもしれない。。。。

 

 

こういう経験は誰しもあると思うが、

そんな時は1回目から10回もできないような悲鳴をあげるように丁寧にやればいいのである。

それで5回で潰れれば惰性でやっている10回よりもはるかに効果がある。

 

そもそも何回なんていうのは手段であって目的ではない。

真の目的は筋肉量の増加と筋力を向上させるのであってそれを実現するための手段として細かく設定しているのが回数である。

この回数が妥当かどうかは、一回一回全力で出し切った上で検証していけばいいのであって、あらかじめ決められた回数に縛られる必要はない。

 

ただ3回で潰れるようであってもあとはトータル10回に達するまではレスト入れてでもやり抜くから体が悲鳴をあげるし、一回で成長をする。

 

毎回、そうやって追い込めば免疫はかなり下がるし、風邪もひきやすくなる。

 

引き換えにウェイトの重量はどんどん上がるし、競技の練習であれば、その追い込みが成長につながる。

もちろん間違ったやり方では怪我をするだけだが、一流の選手は必ず追い込みをしている。

 

どんなことも簡単に手に入ることはないということの裏付けだといつも思っている。

必ず苦しみを伴い、それを乗り越えた先に成長がある。

 

最近は思ったことを吐き出すようにしている。

こうしてアウトプットすることで自分に対しての戒めになる。

 

人に言うからには自分もこの感覚を胸に刻んで次回の鍛錬も励まなくてはならない。

 

押忍!