1年3ヶ月ぶりの東京 | ギリゼのブログ

ギリゼのブログ

主に映画やゲーム、食事に関する内容です。もしそれでも宜しければご愛読宜しくお願いします。

 

 歩道が赤く染まった紅葉で彩られているこの時期はまごう事なき秋だった。鼻へ痛い寒さを感じないうちは11月下旬に差し掛かろうが冬と呼べない。

 コミティア134の抽選に当たった私は感染者数が500人近くまで増えている東京へ向かう事となった。新型コロナウィルスの感染する可能性と隣り合わせだ。

 6キロ以上あるショルダーバックを肩にかけ自宅から近くの駅まで歩いた。見飽きている人通りの少ない町並みとしばらく別れていよいよ空港へ向かう。

 旅行に適した晴天で今年のコミティアは去年以上の売上が見込めそうな予感を抱いた。頭痛に悩まされながらも脱稿した苦労は報われるはずだ。

 空港通り駅と謳っている駅は空港と数キロ近く距離がある。どうやらリムジンバスを使わなければ搭乗手続き締切時間に到着出来ない。

 30分近くバス停で待たされ高級感の欠片もないバスに乗った。リムジンといえば車体の長い高級車を想像していたがありふれた見た目だ。

 空港の荷物検査を問題なく通過し搭乗口付近の待合室で久しぶりに癖の強いバラエティー番組を見た。

 ようやく飛行機へ登場し非常口がすぐそばにある席に座る。15キロの扉を難なく投げ捨てる自信はないので隣の人へ頼むつもりだ。

 7回ほど飛行機に乗っている経験はあるがやはり飛行機の離陸する時のかかる重力は慣れない。聴覚にも栓をされているような不快感が生まれ飛行している間は落ち着けなかった。

 飛行機の窓から見える景色は好きだ。いつも見ている高い建築物がジオラマのように小さく見えとても人の営みが行われていると思えない。

 年に2度しか見られないこの不思議な光景はいつ見ても心が踊らされる。小さい頃、映画館で観たゴジラが見ていた目線へ少し近づけたかもしれない。

 成田空港へ到着してから京成本線で船橋駅に行った。前回はバスと電車を使って目的地の四ツ谷駅に向かったがバスに苦手意識を持っている。

 1時間近くバスの座席に座っていると尻が痛くなり余計足の疲れが溜まってしまう。一番体の部位で足が疲れやすいと自負している。

 電車の柔らかいソファーで移動する事自体は便利だがその分、時間をいつもよりかけてしまった。1時間我慢してバスに乗り東京駅へ行った方が良かったと後悔する。

 

 四ツ谷駅で中学時代からの友人と再会し安い中華料理屋へ行った。友人が中華丼を頼み私は野菜もつラーメンにする。

 口の中に坦々麺のような痛い辛さが走り少し驚いてしまう。しかし生焼けのにんにくや玉ねぎの辛さと違って程よいものだった。

 餃子とコーラも注文し1000円以下で抑えられたからやはり安さが売りの店は伊達でない。

 食事の後は異様に熱い先頭の湯船へ浸かりコロナウィルスに臆せず東京へ来てしまった事を思い知らされる。

 この熱湯のように熱い湯船が四ツ谷の証だった。