数ヶ月かけて脱稿という名の頂上を目指し登った。何度も険しい登山道に苦しみ続けようやくたどり着いた。
辛いならやめればいいと思う人間もいるだろう。創作即売会でほとんど売れ残り努力など全く報われない。それでも諦めず脱稿させなければ何をしても中途半端な人間だ。
人生の大半を創作に費やした人間だからこれしか諦めず続けられたものがない。昔はゲーム実況者になりたいと思っていた時期もあった。
喋りやゲームのプレイが上手い訳でもない人間は有名になれない。面白くないものをどうして見たいと思うのだろうか。
一時期ゲームプレイ動画を投稿していたので編集の苦痛はよく分かる。1分の編集が何十分もかかるような世界だ。
ストレスと多大な労力を犠牲にして投稿した動画へ誹謗中傷される事もよくある。私は耐えられない。
どれだけ足を休めたり寄り道しようが創作から逃げられなかった。今年こそもう限界だと諦観しゴーストオブツシマやっていた時期はいつだっただろうか。
楽しいはずの『ゴーストオブツシマ』や『グランブルーファンタジー』をやっている時も胸に何かが引っかかっていた。まるで呪縛霊に取り憑かれているようだ。
しかし創作する気力は湧いてこない時期だったから気づかないふりをしていた。去年より成長しないといけないプレッシャーや怠惰な気持ちが襲いかかる。
納得するような完成像はいくら探したところでたどり着けなかった。なぜなら摩天楼のように存在していないからだ。
色々なものを背負いながら創作に明け暮れていたらいつの間にか夏が終わっていた。コロナウィルス騒動で緊急事態宣言を出されていた歪な夏は印象深い思い出だ。
イラストレーターのハヤブサ氏にタイトルと戦争特有の不安定さを求めているという意見だけ伝えこの表紙が完成した。
これが作品の表紙となる事に感動してしまう。書店で置かれていてもおかしくないような表紙デザインだ。
去年の表紙デザインも画期的だったが明らかに完成度は上がっている。
長かった創作に明け暮れていた日々が終わりようやく今週コミティアへ参加出来る。
脱稿記念で遊園地に行けるような状況でないが今はゆっくりと羽を伸ばしたい。東京の感染者数は500人近いから果たして感染せず戻って来れるか心配だ。
当然感染予防はするが感染の第3波が来ている時期に運悪くコミティアは開催される。中止された夏コミティアよりもしかすれば悲惨な現状かも知れない。
インフルエンザとコロナウィルスどちらにかかってしまうのだろうか。