選別作業中の話。

一緒に朝から仕分けをしていた先輩社員の一人が

「あああっ!」

と悲鳴のような声を出すものだから、驚いて大事な製品を投げ出しそうになった。

急にどうしたものかと、思っていたら

「totoビックを買うのを忘れていた」と答えてくれた。

そこから先は、お決まりの展開で、「6億円当たったら、お互いどうする」というやり取りになり、このときは当たり障りのない返答をした。



家路についてから、ふと思った。

6億円なんていったら、サラリーマンの生涯賃金の二~三倍にも相当する額。

実際にそんな大金が手に入ったら、僕はどうするのだろう?

起こりえない将来像だなと知っていながら、想像し悩んでみた。

答えは、意外にもすぐに出た。

たぶん会社は辞めない。

そして仕事も辞めない。

なぜなら、お金のために働いているわけではないから。

もちろん、仕事でお金を貰っているし(今日だって休日出勤手当てがでる)、お金はできればたくさん欲しい。

ただ、「お金だけのために働いているか?」と問われたら、絶対に違う。

では「お金以外の理由で、なんで働いているの?」と問い掛けられると、

正直今はよくわからない。

たぶんいつの日にか、明確になるだろう。



そんなことを、帰り際に買った宝くじを握りしめ、ニヤニヤしながら僕は思った。
『人生に一番害のある言葉は「明日」だ』

-ロバート・キヨサキ




どうやら今日はついている。

『人間ドック』

と、掲示板に書かれた文字を見て、管理職には年一回の人間ドックを義務づけられていると研修時代に習ったことを思い出した。

そして、なによりいつもは隣に陣取っている課長がいないので、今日はゆったりと仕事に励むことができることに心がはずんていた。
パソコンの電源を入れ、立ち上がるまでお茶でも飲んで、のんびりメールでもみようかな。



やっと5時になった。

時刻を告げるチャイムを耳にして、重い瞼と格闘しながら僕は安堵していた。

あまりにダラダラとしていた一日であったために、何度も睡魔に襲われるほど退屈な日が、これで終わるなと。

席を立ち上がり、帰り際の「お先に失礼します」、の一言をいかに厭味なく言おう考えていると。

「明日は暇?」と隣の部署の部長さんが珍しく声をかけてきた。

「はい」新人らしくハキハキと僕は答えた。「暇ですよ」
はて、なんだろう?

飲み会の好きな部長さんだから、もしかしてお誘いかなという考えが、頭を過ぎった。


「じゃあ、明日ソーティングをよろしく」

「・・・・・・はい」と答えざるをえなかった。

sorting.

つまりは、どこかお客さんからクレームをつけられたので、良品と不具合品に仕分けする作業のことである。

「なあに大丈夫。半日くらいで終わるから」

「・・・・・・」

そんなフォローは、虚しく響くだけだった。



まあ、そんなわけで明日は休日出勤です。
「自分のビジョンや夢を、魂の子どものように慈しみなさい。それこそが、あなたの究極の目標達成の青写真である」

-ナポレオン・ヒル



久しぶりに琴線に触れる出会いをしてしまった。

女性ではなく、書籍の話です。

『自分の人生に「レバレッジ」をかけなさい!』

ダービー・チェケッツ著
苫米地英人訳

苫米地先生の書籍は、頻繁に読んでいるのですが、翻訳だし、中身も薄いので(200頁あるかないか)、読む必要ないかと高を括ってました。

でもレバレッジって言葉に惹かれて(本田直之も必読書なんです)、手に取ったが最後・・・。



全然、読み進みません。



どれもこれも、心にずしんと響くんです。

とくに1番最初の『まず、やりたいことを150個書き出す』で感銘を受けてしまって、通勤ラッシュの最中なのに、携帯のメモ帳機能でばんばん書いてしまいました。

やっぱり目標を書くのは、大事だと思います。

(余談ですが、体重を落とすテクニックの一つに、月の目標を手帳に書くというのもあります。そのうち詳しく・・・)

ブライアン・トレイシーも『GOAL!』の中で、「目標を絶え間なく視覚化する」ことを最速で成果が上がる21ステップとしてあげています。

目標がないのに、努力することより辛いことはありません。

例えば、頂上が見えない登山は誰にとっても苦しいものですよね。

そんなわけで、いざ通勤時に書きはじめたら・・・





15個でギブアップ。

150個も目標がねええ。

しかも、他人には言えないようなのばっかりだ。

どうやら、僕の気質は目標よりも欲望を好むらしい。