エンジェル ウォーズ | 人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

ネットの海を漂う吟遊詩人になって
見知らぬあなたに愛を吟じよう


人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

監督・原案・脚本 ザック・スナイダー
脚本 スティーヴ・シブヤ
音楽 タイラー・ベイツ、マリウス・デ・ヴリース
撮影 ラリー・フォン
出演 エミリー・ブラウニング、ヴァネッサ・ハジェンズ、アビー・コーニッシュ
2011年 アメリカ

『300(スリーハンドレッド)』『ウォッチメン』の斬新な映像表現が記憶に新しい
ザック・スナイダー監督が、自らのアイデアを映画化した、初めてのオリジナル作品ですが、
過去に生み出されてきたアクション映画の手法を、ひとつの鍋に放り込んでごった煮にしたような、
オタク趣味満載のマスターベーション映画で、エポックメイキングなビジュアルを期待していた
私には、失望感だけしか残りませんでした。
当初、R指定の映画として製作すると語っていたスナイダー監督は、“TOKYO SHOCK”
シリーズ(代表作は井口昇監督『片腕マシンガール』西村喜廣 『 東京残酷警察』)のような、
お色気とスプラッター色の強い作品にしたかったのではないかと思われますが、
8,200万ドルの制作費の前では、壊れる勇気はなかったようです。
劇場の緞帳が上がって映画が始まる場面やビヨーク、クィーンの楽曲をリミックスした音楽を
挿入する等バズ・ラーマン監督の『ムーラン・ルージュ』の影響も見られますが、
R指定がだめなら、ミュージカル仕立てのアクション映画にするぐらいの、
はちゃめちゃさはほしかったと思います。

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら
主役に予定していた、『マンマ・ミーア』のアマンダ・サイフリッドやエヴァン・レイチェル・ウッド、
エマ・ストーンのキャスティングが叶わず、最終的に、知名度の低いエミリー・ブラウニング、
アビー・コーニッシュが起用されましたが、エミリーはキャメロン・ディアス、
アビーは二コール・キッドマンにそっくりなところがご愛嬌で、作品のB級度をさらに
高める結果になりました。

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