インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 | 人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

人力飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら

ネットの海を漂う吟遊詩人になって
見知らぬあなたに愛を吟じよう


飛行少年の肉体を脱ぎ捨てたなら


















監督 スティーブン・スピルバーグ

出演 ハリソン・フォード、ケイト・ブランシェット、カレン・アレン

2008年 アメリカ


19年ぶりのインディ・ジョーンズ。
『男はつらいよ』の寅さんが渥美清以外に考えられないように、
今回もハリソン君が老体鞭打ってがんばっています。
(次回作もハリソン君は主役の座を明け渡さない事を、
ラストシーンで臭わせています。)
ハリソン君の年齢にあわせて時代設定は前作から19年後の
米ソ冷戦時代の1957年に移行して、当然のように
敵役はナチスからロシア軍と単純明快にシフトされていますが、
ロシアから抗議を受けたように、今さら赤狩りもないだろうと

首を傾げたくなる内容で、第二次大戦後、
裏で世界を牛耳っているロスチャイルド財閥の広告塔で、
ユダヤ人の復讐劇『ミュンヘン』を撮ったスピルバーグだけに、
何か政治的な胡散臭さを感じずにはいられません。

今回のインディ・ジョーンズで楽しみにしていた事は、
お気に入り女優ケイト・ブランシェットの悪役ぶりを見たかった事と、
老いたインディを逆手にとったドタバタ劇を期待していたのですが、
ケイトは美しさだけが目立って悪役としての凄みがなく、
老インディは、19年前とは変わらぬタフなスーパーヒーローぶりを
見せるが、ハリソン君の動きに精悍さを欠いて、
やはりCG頼りの映画になってしまいました。
肝心のストーリーも、
エリア51から始まる冒頭から先が読めてしまい、
冒険活劇物としては違和感を覚える結末で、
まさか『インディ・ジョーズ』を観にいって
『未知との遭遇』を観せられるとは思ってもみなかった。


(2008年6月27日)


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