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文学ing

森本湧水(モリモトイズミ)の小説ブログです。

叔父はカシキを完璧な女性にすると言って箪笥の中で育てた。服を着せず、蜂蜜を混ぜた牛乳だけ与えて育てていた。
そんなわけだから私は叔父に殺されたんだけど、父は私を嫌っていたから好都合だったみたい。
私は今、そうだね。きっとあなたんちの、そんなに遠くないところに重石で塞がれているよ。日本。狭いから。
叔父は、カシキを完璧に洗練されて美しい女性に育てたかったから、箪笥をアルコールと炭酸で丁寧に拭いて、裸のカシキを入れて、カギを閉めていた。カシキだって最初は泣いたと思うけど、何事もあきらめは大切。
カシキ。
華、識。
この世の美しいものだけを知って生きてほしい。叔父のその愛は分かる。叔父のそのばかは分かる。

カシキは生きなかった。
免疫って知らないの?