“指に託す” | 文学ing

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森本湧水(モリモトイズミ)の小説ブログです。


この息苦しさを
この重苦しさを
この生き苦しさを、

どう過ごしたらよいのかと悩んだら、
それでも私は身のうちに溜まるそれを肥えにして、
お話を練り、

指から外に出さねばならない。

結局私はそれより他に仕様がない。


どんなに息苦しくても
どんなに重苦しくても
どんなに生き苦しくても、

私はそれで身を肥やしてお話を捻り落とすだろう。


そんなやり方に、そんな自分に、嫌気が差して仕方ないこの熱帯夜、
何をするにも適さないこの時間、

私はとにかく手を動かします。

辛いことを、苦しいことを、過ごせないことを、

それでも文字に変えなくては。そういう生き方を私はしなくては、是非しなくては。

いつかこの生き苦しさは小説になる、いや、
小説にするために私は生きて、過ごしていくんです、
暑い夜です。