小説「西日」 | 文学ing

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森本湧水(モリモトイズミ)の小説ブログです。

西日が眩しいとき私は悲しくなる。
ああ今日もやっと太陽が沈んでいくんだな、と思うから。

変な話をします。私は太陽が気の毒でならない。だから西日が耀くと悲しくなる。

どうしてまた今日も一日空の向こうで燃え上がっていなくてはいけなかったのだ、と。
同情されてならない。
これは私の変な考え方のお話です。

太陽が燃えているかどうかなんて私の思考力を遥かにぶっ飛んだスケールの問題で、
宇宙がそこにある以上燃えているものはもえているで仕方がないんだと思う。

でもそう思うより他に私は自分で考えてしまう事があって。私たちが自分の都合で太陽を燃やしているんじゃないだろうかと。炉の様に。

私たちが居るから。
草が蔓延って動物が生まれて私と貴方が出会ったりもするから、
その為に太陽が燃えているんじゃないかと。
私たちが酸素を得て動物を殺し貴方と出会うために、都合上、勝手な都合上、燃えている太陽を必要としているんじゃないだろうかと。

私達の欲求が先にたち
その為に空の向う側で延々と燃えていなくてはならない太陽。
こんな変な事を私は考えている。

だから西日が耀くと私は悲しくなる。
これがまた登ってくる事を考えて

悲しくなってしまうのです。