淋し過ぎる砂地 | 文学ing

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森本湧水(モリモトイズミ)の小説ブログです。

日暮れ時の鳥取砂丘をとぼとぼ歩いた事があります。
地元民なので。

鳥取市は山陰、陰とつく地域にあたる事もあってか年間を通じて雨の日や曇り空が多いです。

曇り空の日暮時、
私は広い、あんまりにも広い砂地をとぼとぼと歩きました。

日差しは何処までも灰色で、
雲は何時までも氷色で、
砂地は地の果てまで続いているようでした。

あんまりにも淋しい風景のなかにいて、

地獄にもこういう場所が在るのかもしれない


と私は思いました。

今なすすべないほど心が消耗していて、
あの時の寂寥たる気持ちが蘇ってきます。

並べて生涯は、
灰色の砂地を往くようなものか。