気の進まない約束だったとは言え起きたのが待ち合わせの15分後だったので、
私の頭は思いっきり萎えた。
先ず、言い訳を。どんな言い訳をするかで頭が痛くなったのだった。
どんなに取り繕ってもすでに遅刻である。
ごめーん
等と言えない相手と出かける約束なんてするもんじゃない。
同じサークルで、それほど親しい訳でもない女の子と映画を見に行く約束をして、
私は今正にそれをすっぽかそうとしている。
近代日本史の講座で太平洋戦争の単元をやっていて、大学のカフェテリアでなんとなくその話をしているうちに、つい映画でも見に行こうかと言ってしまったのだった。
今春封切りの戦争もの映画を。
さて私は頭が痛い。
約束に遅れたことよりも、言い訳をしようとも思わない相手と出かける約束を取り付けた事に、頭が痛い。
見よ、私は既にもう一度ぬくぬくした眠りにとけ入ろうと体が備えている。
掛布と敷布の間に溶け込んで眠りと言う曖昧な姿になろうなろうと、頭も急かしている。
私が悩んでいるのは、
約束を破ったことじゃなくて始めから破るつもりで約束したことであり、
そして破るからには次に会った時に大分気まずい会話をしなければならないと言うこと。
でも私は携帯を手に取るでもなくのうのうとして眠りに落ちようとしているのだ。
私の頭が痛いのはこんな風に人を蔑ろにする自分。
蔑ろにしても全く懲りずに同じことをしてしまう、
自分。