極稀に、
と言うからにはそういうことは滅多に無い。
しかしごくごく稀でも、朝、7時は自分には早朝だ。
早朝目が覚めることがある。
もちろん世界はもう昼といっても良い。
歯車は悉く動いている。
郵便やがやってくる。ゴミは回収されて抹殺されていく。
とにかくそれでも、自分にとっての「早朝」、たまたま目が覚めたりすると、心もとないというよりいっそ昂揚して自分を抑えられなくなると言うのか、
私はいそいそと新しいコーヒーを煮出して、昔集めたCDの屑箱を漁る。
音楽は滅多に聴かないけど早く起きた朝ばかりは別なんであって。
もう何十年と繰り返し(おそらく)聞いているアルバムを、
私はターンターンターンさせてしまうのだ。
音楽とかいうのは、おぞましいしろものだと思う。
ところで人間の皮というのはすごいみたいです。
そもそもなぜ人が皮を纏っているのかというと、
病気か、毒か、汚いものか、
様にみんな一緒か、
そういうものが体内に入り込まないためのひの壁、
防壁の役目をしているそうなんだけど、
そう考えると音楽というのはすざまじいものだと思う。
音楽は私の皮を越えてくる。
早朝音楽を聴いていると毛穴から侵入するサウンドと交配して胎内が作者の意図を妊娠したような気分になる。
で、私にはそれが素晴らしく卑しいおこないに感じられるのである。
いったいどうして、
私が製作者の意図など理解できることがあるだろうか。
しかもそれによって着床されて畸形なる世界がわたしの中に宿ったと言う妄想。
それをこそ、私は卑しいおこないだと思っている。
そんなわけで早起きすると私は卑しい。
夜に音楽聴いていても、
そんなふうに感じることは無い。