今となっては覚えているのは、
やたら日に焼けていたと言うこと。
夏休みだったし野球部だったから、
真っ黒に日焼けしているのは当たり前だったのかな。
今となっては間の悪いことに、
私は恋というものは、
手動で行うものだと思っていた。
私はこの人に片思いすることにしようかなと思ったので、
実際にそうした。
だからこそ、
日焼けして色が黒い人が好きなんだと思い込んだ、
これは非常に始末に終えない。
手動で行うものなんだから、
さじ加減がちょっと違うとすぐ事故に至る。
私はなんども事故をして、あちこちぶつけてぼろぼろになって、
それでようやくこの恋を止めることにした。
でも仮に狙ってやったことだったにしても、
その恋のさ中に私が得たものはどうしたって酷く印象ぶかかったので、
日光で感光してやきつける昔のカメラみたいに、
その恐ろしく煩雑な手間で行ったみたいに、
私の眼球の裏側に、
今は影となって残っているのだった。
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