オットとオトオサン | 文学ing

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森本湧水(モリモトイズミ)の小説ブログです。

あんな佐藤さん(実母)でも亡父のことを非常に立てていたので
それを見て育っているから
こんなもりもとでも 夫を立てているそうです、
会う人にはだいたいそういわれるし、
本人もそれで「ありがとう」してくれるので
これはそれでいいのでしょう。

でも自分には これだけはどんなに好い加減な人間のすることだとしても
死ぬまで突き通そうと思うことがあって、それは

夫はダンナでもシュジンでもなく夫!
なんである。
なんでかというと死んだおとうさんがお墓の下で哀しむから。

父は、おれにはその意図が良く分かるんだけど多分だれに話しても分かってもらえないと思うんだけど、
おれが中学生くらいのころから
「結婚はしてほしい、でも嫁には出さない。」
と言っていた。
なんのこっちゃということなんだが要するに、
一個人の妻になるなら構わないけど一氏族でもっとも待遇の荒い「嫁」になるというなら
おれは容赦しねえぞ
ということであった。まあその前に死んだけどな。

だから自分はメメ・もりもと(夫です)の妻なのであって
もりもと家の小間使いとして入ったんで無いのだから

パートナーは絶対に夫
であるのだが、メメ様にしてみるとそいうこと言われるのはイヤなんだそうだ。
でも自分はきっと死ぬ瞬間まで必ずシュジンとは言わないと思う。

なんでか。
しかたないじゃないか、私は情け容赦ないファザコンなんだから。
しかしそうであるなら、
自分は結局パートナーである夫より
マテリアルであるおとうさんの方がすきなのかな、
と、ちょっとした不安に陥ったというお話。