ニュース:広島女性遺棄 | 文学ing

文学ing

森本湧水(モリモトイズミ)の小説ブログです。



僕はこの件の子どもたちについて
単純に純粋な興味を持っています。
そもそも「人間」とはなんなのか自分の中で定義しきれない部分もあるのだが
その点を差し引いても
この行いを為した連中が
「人間」
に該当しないことはどうも明らかであるだろうから、
よって自分が持っている興味というのはただただ
バッタの足をもいだり
セミの羽をむしったりしたいという
完全にこどもの持つ興味のそれであります。

7人、6人くらいか、未成年は。
いったい何を思ってこんな行いを強くに至ったのか。
だって人間なんてそんな簡単に殺せないぜよ。

何を根拠にそういうかというと、
自分は16歳の時に自ら死のうとしたことがあったのだが、
なんでそこで思いとどまって今に至るのかと言うと、
なんのことない、
実際死のうと思ったら単にちびりそうなくらい怖かったからだ。
16歳の自分はおのずから死んでいくことが非常にトレンドだと思えたので
その時さくっと死んでしまおうと思い立ったのだけど、
半端なく怖かったのだ。
何がってその瞬間
その場所に
確実に存在していた
定量で図ることのできない
曖昧にして
物理的にもっとも現実的な
死というやつの気配がである。


人間はなんでもわけの分からないものを畏れるけど
そのとき自分が感知した
「死」
のわけの分からなさ以上に訳がわからないものを
おれはまだ自分の人生に知らない。
おれはいったいこれから本当に
このぴかいちに訳がわからないものに
がちで飲まれてしまおうとしているのか
いまこのたらたら流れている血液があと20分も続いたら
のべつなくそうなっていくことをおれは受け入れられるのか
と思ったら、
おもらししそうなくらい怖くて思いとどまっちまいましたよ。

自分も含めて生きている人間を殺そうとすると
もう文句なしに恐ろしい。

その後自分以外にも殺したりたいと思った人間は複数人あれど
一人も殺さなかったのは
やっぱりめっさ怖かったからだ。

だから自分の半分くらい生きた人々が
この恐怖の境界をあっさり越えていってしまえるのは
だから単純におそろしく興味を惹かれます。
何考えてるんだろう。
あるいは何を考えなければその境界を越えていけるのだろうと。

なんでそんなに頭が悪く居られるの???
なんでそんなに思考力がないの???
なんでそんなに未来を想像せずにいられるの???
しつけのいい小学5年生みたいなきらきらした目で
彼らに問えるような気がしてならない。
(なんせおれ本職のきちがいだし)

最近20年の司法が
未成年の殺人犯を豪胆に裁いた例はひとつも知らないから
きっと彼らも何十年も壁の向こうに収監されるということにはならないでしょう。
いや、こどもだから送致という表現になるのか。
しかし彼らに対して行わなければならないペナルティはどうしても
「理解させること」
しかないはずだ。
自分が何をしたのか
自分が誰に何をしたのか
自分が誰と誰の間に生まれて
誰に非常に大事にされて
誰のことを非常に好きであって
誰かから非常に愛されていたかもしれない

誰に何をしたのかを
なんとしても理解させるべきだ。

この手順を経ずに人街に解き放ったら
そりゃ国家反逆罪といっても言いすぎじゃないですよ。
だって殺人マシーンをみすみす街に放ってるんだもん。
でもおれは分かってる気がするんだけど
この国のやさしいおとなのひとたちは
どうしたってそれをしないのだぜ。
だからこそ、
おれはこの彼らに
チャンスがあるならいつか会って話が出来ないかなと
地獄のような無邪気な興味を抱いているのです。