頭にきていることがあるけど
「頭にきているのだ」
と表現すると
おこがましく響く人間というのがいるもので
今おれがそれなのものだからあまりおおっぴらには言えない。
なのでおれは怒りのあまりこう仮定する
おれの血管のうちに流れているのは
前世紀の死人の体液であるのだと。
おおこわいこわい
思えばぞっとするようなことをよく考えるものだ。
しかしひとでないものでもひとの皮を被ってしまったら
けっこう簡単にひとのうちに紛れてしまうもので
「おれはひとじゃない」
と言ってしまっても
うむうむでおれは着ぐるみ着せられちゃうから
なんだろうこのひとたとは
頭がおかしいのだろうかと思っている。
おれが死の方向に進んでいこうとすると
テレビのチャンネルをひねるようなそいつは
おれが生の方向へ進んでいこうとすると
大統領にでもすがり付こうとしやがるのだ。
きっと彼らはあたまがおかしいに違いない。
なんせ頭がおかしいおれが言うんだから間違いない。