3月末で学校支援員(スクールサポーター)の任期が終了して、また無職・無収入になった。

 

7月から約8カ月の任期だった。

教員定年退職後、通算12ヶ月以上働き、書類申請しないと失業手当は出ない。

 

昨年の今頃と違い、開放感に浸ることもなく就活をしながら過ごしている。できれば支援員を継続したかったが、県教育委員会が定めた任期を延長することはできなかったようだ。正式名は「臨時学校支援員」。Т中に正式の会計年度支援員が何故か来なかった?から、ハローワークを通して県教育委員会が募集した仕事だった。数カ月であったが、「学校」という社会的居場所が再び与えられた喜びに感謝した。

4月以降も無職にならないように、教員の再任用面接試験も支援員をしながら受けたが、1月に県教育長名で不採用通知が(退職時の中学校長を通して)渡された。てっきり合格するものと信じていたから奈落の底に落とされた気分だった。気持ちを改めて、支援員をしていた市の「会計年度特別支援員」面接も2月に受験したのだが、何とこれも不採用。全ての結果通知には不採用の理由は全く記されていないので、心の中で葛藤し卑下状態が続いた。

何故、教諭且つ支援員経験者よりも、?を採用したのだろうか。それはわからないが、Wで崖に落とされた気持ちだった。それでも、支援している特学の生徒たちとの触れ合いや、職場の教職員の皆さんとの触れ合いが、自分を(自己卑下状態から)救ってくれた。

市で採用している会計年度支援員と異なり、自分は臨時学校支援員。県教育委員会が採用機関だったので、管理職による評価面談まであったのは驚いた。だが、仕事の内容も教諭時代に経験していることなので、楽しく働くことができた。

評価者の教頭先生(4月から◎◎に転任)からも、最終日に仕事を終えて、上靴を持ち静かに昇降口から去る時に

「ありがとうございました。支援生徒や保護者・職員の評価も高く、次年度も継続してほしいと感じていたのに・・。残念です。

教育委員会の結果はどうあれ、学校にとってはなくてはならない存在でした。とても助けられました。ぶなまつさんとはまた同じ職場で会えるような気がします」

と励まされ、自分も泣きそうな気持ちをぐっとこらえて

「皆さんがそう感じて下さったこととても嬉しいです。・・今日を最後に去ることになりますが、温かい言葉に感謝します」

と伝えた。

 

 

 シニアの就活状況は、昨年から経験しているがとても厳しい。面接にまでこぎつけても振り落とされる。介護支援施設も、履歴書だけで振り落とされた。

「こんなに厳しいことが前からわかっていたら、定年直後の再雇用を希望した方がはるかに良かった」と何度も後悔した。

しかし、再就職を選択し決断したのも事実だし、当時の気持ちの中では、未経験の「自然観察員」という仕事がとても魅力的に映ったのも確かなのだ。(当時、教諭としての最後の仕事に専念していたので、まさか、面接で「落とされた後」なんて考える余裕もなかった。後悔しても後の祭りである)

 

「まさか」の坂を何度体験したであろうか。人生の上り坂で「まさか」の坂を家族で乗り越えてきたが、下り坂においても「まさか」の坂があったとは・・。

本当に人生は油断ならない。自分がこの坂に「落ちたまま」だと家族みんなが辛い思いをしてしまう。

それを知った今は、「さあ、立ち上がりたまえ」というロマン・ローランの言葉を胸に、原点に戻って周りを見ながら、オケラのごとく土を掘り起こし進むしかない。

現状は無職で無収入。だが、自分の心的態度は変わらない。くやしさをばねに前へ進んでいくしかない。

「物事を静止した状態で捉えるな。全ては変化していく」という言葉を信じ、新たな自分を創るために「まさかの坂」を受け止めていこう。(この部分の気持ちの軌道はX(旧ツイッター)に譲りたい。日々の気持ちをX(旧ツイッター)にて呟いているように、「本当の自分とは何か?真の自分は何者なのか?」を深く考えていこうと思う)

 

 

シニアになって2年目、一から自分自身を作り上げていく。

教育を外から眺めながら、何が自分を苦しめ自分を強くしてくれたのかを思考しながら、下り坂を歩んでいこう。これまで自分が学んだことを、まず自分自身のために活かしていこう。原点に返るのだ。

「焦るな。道は必ず開けていく。なあにやり抜けるものだよ」

 

名も知られていない小さな昆虫や草花に樹木たち、生きとし生けるものが自分を励ましてくれる。花も散り、葉の緑が鮮やかに輝くこの時期、大好きな昆虫たちとの出会いも深まるだろう。生き物との出会いも、書物との出会いも、人との出会いも、時も体験も「全て一期一会」。

「よい出会いも悪い出会いも、自分にとって大切な出会いだった」と振り返ることができる『広大無辺の心の自分』でありたい。

シニアになると強く感じる。「残りの人生を大切にしたい気持ち」と、「これまで歩いた人生の思い出を大切にしたい気持ち」が重なる。

 

「限りある命。『使命とは命を使う』と記す。であるのなら、あなたは命を何に使うのか?」

講演動画の中で問いかける田坂広志さんのように、限りあるシニアの道を生きていきたい。

 そんな思いで無職の今を過ごしている。感謝(^^)/   

            

 

 

子ども達に携わる仕事が大好きだ。 定年退職をきっかけに、教職から身を引くことを選択した後悔も正直ある。しかし学校だけが教育の場ではない。 教育のデジタル化、SNSの普及で人と人の繋がりが希薄になりがちな現代。未来の大人たちに、身近な昆虫や植物との触れ合いを通して学んだことを伝えたい。

 

 

★久しぶりの記事更新。

「いいね」の意味や数にこだわっていた自分でしたが、原点に立ち返り「いいね」ボタンを元に戻しました。こだわっていた自分が情けないです。 

令和6年4月23日(火)

曇りの中、葉桜を見つめながら。愛しています愛