しょんぼり 新年度最初の月は例年忙しく、慣れるまで時間がかかるが今年は別な意味での不安を感じる。新型コロナウィルスの感染者数が現在進行形で世界的に増加しているからだ。

 

国内でも緊急事態宣言が全国に拡大され、「密閉した空間」「密集した場所」「密接した場面」を避ける3密を中心に、人同士の接触を減らす政策が実施されている。ウィルスは厳密には「生物」とはいえないが、「生物」と考えた方が分かりやすい。人間も自然の一部であり、(厳密には「生物」とはいえない)ウィルスも自然の一部なのだ。世の中がどんな状態であろうと、自然界は春夏秋冬を繰り返す。

 

 

 

 4月4日(土)午前、散歩ついでに近所の桜を観察する。

「暖冬の影響で桜の花の満開は早かった。

ソメイヨシノは中国原産であるが、新型コロナウィルスも中国の武漢から拡散した。そんなことを考えたら桜の美しさも失せてしまう。今は桜の美しさをじっくり味わいたい」

 

 

 

 

 

 

照れ「2年間スカが続いているので、ヒメギフチョウを今年は撮影したいなぁ」

桜の花を観察した後、例年訪れている区内の自然観察センターまで車を走らせた。ハイキングの家族連れも多く駐車場は満杯だったが、センターの敷地内は人が少なかった。

「県内の虫屋はこの時期、ヒメギフチョウに出逢えて初めて春の到来を感じるという。これまでカタクリの花に休息している瞬間の撮影には成功していない。今年こそと毎年思うのだが・・」

そんなことを考えながら敷地内を散策する。

 

 

 

「カタクリの開花も早かったのだろうか?」

天気がよいにかかわらず花自体に元気がないように感じた。

センターの職員にヒメギフチョウを見に来たことを話すと、

「朝に1頭翔んでいたのを見たよ」

と教えてくれた。

しかし、どこを探してもヒメギフチョウの姿が見つけられない。

久しぶりの丘陵地散策のためか汗が流れ出す。

坂を上った瞬間、目の前を数頭の蝶がひらひらと横切った。どうやらつがいのようだ。息を殺して地面に止まった1頭を撮影する。

 

 

「成虫のまま越冬するルリタテハだ。

山でよく見かけるが今季最初?の昆虫らしい昆虫だ。

それにしても、ヒメギフが翔んでこないなぁ。

ここのポイントの終わりを感じる。

来季からは観察場所を変えた方がよさそうだな」

ゆっくりと坂を下りながら、

カタクリの花がたくさん咲いている場所に戻った。

 

高級カメラを持つ年配の方がいたので話しかけてみると、

カタクリの花の蜜を吸うヒメギフチョウの美しい画像を見せてくれた。

「今朝、別の山で撮影した画像だよ。

ヒメギフチョウは朝の木漏れ日とともに、上空からひらひらと降りてくるんだ」

と満足した表情で話す姿に羨ましさを感じてしまった。

 

その場所にてしばらく観察するも、眼前にハートのエースは結局現れなかった。

「どうやら今回もタイミングが合わなかったようだ。

次の週は雨の予報、今年・昨年・一昨年前もスカ。

3年連続で、スカッとさわやかコカコーラだドキドキ

潔くあきらめよう」

 

 

 

 

 

 

11日(日)

 

  

「今季は県内の方のブログでもヒメギフチョウの画像を確認することができた。残念ながら実物は見られなかったが今年も、

「春が来た」

とマイブログには書いておこうドキドキ

 

          令和2年4月22日(水)記す