深海輪舞曲~rondo in the abyss~ -18ページ目

深海輪舞曲~rondo in the abyss~

乳がんを契機にあれこれ気づいたこと
乳がんは、恐い病気じゃない
こうすれば「よりよく」生きられる
「キャンサーギフト」ってあるんだな~…って♪

前の記事 こちら のつづきです

「知的で邪悪」とは

「善良な極悪人」のように

成立し得ない概念だと説くアミ

科学の水準を巡って

会話はさらに続きます


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(P40~42)

「…すべての悪玉は、自分たちの悪を克服できないかぎり、けっきょくは自滅するしかないんだよ。だれもこれを支配している法から逃れることができないんだよ」

「その法って?」

「ある世界の科学の水準が、愛の水準をはるかにうわまわってしまったばあい、その世界は自滅してしまうんだよ…」

(中略)

「あるひとたちには、もっとも単純なことがいちばん理解しがたい…愛とはつよさ、振動、エネルギーであり、その効果は我々の機会ではかることができる。もしある世界の愛の水準が低けりゃ、それだけその世界は、多くのひとが不幸で、憎しみや暴力や分裂、戦争などが多く、とても自滅の可能性の高い、きわめてきけんな状態にあるんだよ…ぼくの言ってることわかるかい?ペドゥリート」

「あんまりよくわからない。どういうことが言いたいの?」

「いろいろと説明しなければならない。でも少しずつね。まずきみの疑問からはじめよう」

(中略)

アミは、愛のないところに長続きする組織はありえないと言った。

「この映画の場合、ひとを義務づけたり、強制したり、けっきょく、さいごには反乱・分裂、そして破壊という結果になった。この世には、ゆいいつ、普遍的で完璧な、生きのびることを保証しうる組織がある。とうぜんのことながら、ひとつの文明が進歩するということは、それだけ愛に近づくということなんだけど、それを達成した世界は進歩していて、だれも傷つけるということがない。これはわれわれよりはるかにすぐれた知性がつくりだしたことで、これ以外この宇宙で生きのびる方法はないんだよ…」

(中略:侵略モノのテレビの内容)

「テレビに出てくるあの悪い女のひとはとても美人だけど…」

「それは美しくないか、悪でないかのどっちかだね…ほんとうの知性とか善意とか美しさはみな結合している。これらは、みな愛へむかっての進歩がもたらしたものなんだ」

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ぼくの言ってることわかるかい?


ペドゥリートと同じく

私もあんまりよくわからない♪


でも、この世界は不条理だらけで

「総合的に美しくない」ことは

わかっている


科学や知性(叡智)は

善意や思いやりや愛や美とは

ジャンルが違うと思っていたけど

そのせいか?


本当は、みな結合してるものなのか?



物語は続きます


…つづく…


前の記事 こちら の続きです

テレビシリーズなどの影響で
ペドゥリートが想像する宇宙人とは
「侵略者」
だから、アミに
ところで、いつ地球を侵略するの?(P35)
とか聞いてしまいます

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第2章 宙に浮かんだペドゥリート(P35~39)

「どうしてわれわれが地球を侵略するって考えるの?」
「知らない…でも映画じゃ、宇宙人はみな、地球侵略をたくらんでいるんだ。それとも、みんなってわけじゃないの?」
(中略:地球上で放映されている映像を特殊な機械で映し出して該当する映像を観ながら)
「まったく、なんてバカバカしいんだ!侵略者の映画なんて…(略)これじゃ、まるで喜劇だよ。そう思わない?ペドゥリート」
「どうして?」
「こんな怪物は、これを考え出した人間の頭の中にしか存在していないんだよ…」
「地球だって、イグアナとかワニとかタコとか、ほかにもいろいろな奇妙な動物がいるんだもん、どうしてほかの世界に全然いないなんて言えるの?」
「そりゃー、そういう変わった動物はいるにはいるけど、ピストルや光線銃をつくったりすることなんかできない。単なる動物だから、そんな高等な知能はもっていないんだよ」
「でも知的で邪悪な生物がいてもおかしくないじゃない…」
「“知的で邪悪”だって!」
アミは、大笑いをした。
「それじゃまるで善良な極悪人と言っているようなもんだよ」
(中略:バットマンのライバルのマッドサイエンティストを例にとって)
「その科学者たちは、気がふれているんだよ。インテリなんかじゃなくてね」
「だったら、頭のおかしい科学者のいる世界があって、いつか地球を破壊しようとしてもおかしくはないだろう…」
「それはちょっと、地球以外では考えられないね…」
「どうして?」
「もし、その人の頭がおかしいとしたら、まず、ほかの惑星を侵略するのに必要な化学の水準に達する前に、かならず自分たちで、自分たちの首をしめるようなことをしはじめるよ。だって、爆弾をつくることのほうが、宇宙船や円盤をつくって、ほかの星を侵略するよりも、ずっと簡単なことだからね。あるていどの科学の水準に達した、でも、やさしさや善意の欠けた文明は、かならずその科学を自滅する方に使いだすんだよ
「でも、いくつかの惑星は、それでも偶然生きのびられるかもしれないよ…」
「偶然?それどういう意味?われわれの言葉には、それに相当する言葉がない」
(中略)
「すべてのものは、みな関連し合って成り立っているんだ。偶然なんてひとつもないんだよ。でも、その連結している法則がどんなものか理解できないでいるか、あるいは、わざとそれを見ないようにしているだけのことなんだよ」
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この本を手に取って
最初に衝撃を受けたのが
このへんのくだり

ある程度の科学水準に達しながらも
やさしさや善意の欠けた文明は
科学の力を必ず自滅へと使用する

モヘンジョ・ダロ…
ソドムとゴモラ…
ラーマーヤナ…
(むーとかあとらんてぃすも入れてあげてYO! byオカルティスト)

アミとペドゥリートの会話は
さらに続きます

…つづく…

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舞台は南米大陸

海沿いの小さな温泉場の町に

主人公の少年ペドゥリートは

バカンスに来ています

(おばあちゃんの家に滞在中)

夕闇の中ひとり海を眺めていると

突如、海にUFOが「不時着」し

そこから奇妙な服を着た

少年が現れます


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第1章 墜落UFO(P20、21)


「きみ、ほんとうに宇宙人なの?」

 ぼくはおそるおそる聞いてみた。

「もしそうだとしたら…こわいかい?」

 そのとき、はじめて彼が地球の外の世界から来ていることがわかった。少しおどろいた。でも、彼はとてもあたたかいまなざしをしていた。

「じゃ、きみは悪者なの?」

 とおずおずと聞いてみた。

 彼は楽しそうに笑って言った。

「たぶん、きみのほうがぼくより少し悪い子だよ」

「どうして?」

「だってきみは地球人だからね」

「じゃ、ほんとうにきみは宇宙人なの?」

「おどろかないでね」

 とぼくを安心させるように言いながら、空の星を指さして、

この宇宙はいのちで満ちあふれているんだよ。何百万、何千万という星にひとが住んでいるんだ…たくさんの善良なひとたちが住んでいるんだよ

 どういうわけか、彼の言葉は、きみょうな効果をもたらした。

 彼の言ったとおり、ほんとうにぼくの目に、何百万、何千万もの宇宙の星の住人たちが“見えてきた”。もう、恐怖心はどこかへ行ってしまった。

 彼がほかの星の人間だということを、なんのおどろきもなく、受け入れることに決めた。とても友好的だし、悪意なんかまったくもってないように思えた。


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ペドゥリートは彼に名を尋ねますが

地球にはない発音らしいので

「友だち(アミーゴ)」を略して

「アミ」と呼ぶことにしました


心の動きを読んだり

砂浜を鳥のように飛んだり

次々と不思議を起こすアミに

強い好奇心を抱くペドゥリート

二人が仲良くなるのに

時間はかかりませんでした


でも、アミはただ単に

地球の子供と交流しに来た訳じゃ

ないみたいです


彼の目的は

任務を果たす(P17)こと



…つづく…