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舞台は南米大陸
海沿いの小さな温泉場の町に
主人公の少年ペドゥリートは
バカンスに来ています
(おばあちゃんの家に滞在中)
夕闇の中ひとり海を眺めていると
突如、海にUFOが「不時着」し
そこから奇妙な服を着た
少年が現れます
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第1章 墜落UFO(P20、21)
「きみ、ほんとうに宇宙人なの?」
ぼくはおそるおそる聞いてみた。
「もしそうだとしたら…こわいかい?」
そのとき、はじめて彼が地球の外の世界から来ていることがわかった。少しおどろいた。でも、彼はとてもあたたかいまなざしをしていた。
「じゃ、きみは悪者なの?」
とおずおずと聞いてみた。
彼は楽しそうに笑って言った。
「たぶん、きみのほうがぼくより少し悪い子だよ」
「どうして?」
「だってきみは地球人だからね」
「じゃ、ほんとうにきみは宇宙人なの?」
「おどろかないでね」
とぼくを安心させるように言いながら、空の星を指さして、
「この宇宙はいのちで満ちあふれているんだよ。何百万、何千万という星にひとが住んでいるんだ…たくさんの善良なひとたちが住んでいるんだよ」
どういうわけか、彼の言葉は、きみょうな効果をもたらした。
彼の言ったとおり、ほんとうにぼくの目に、何百万、何千万もの宇宙の星の住人たちが“見えてきた”。もう、恐怖心はどこかへ行ってしまった。
彼がほかの星の人間だということを、なんのおどろきもなく、受け入れることに決めた。とても友好的だし、悪意なんかまったくもってないように思えた。
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ペドゥリートは彼に名を尋ねますが
地球にはない発音らしいので
「友だち(アミーゴ)」を略して
「アミ」と呼ぶことにしました
心の動きを読んだり
砂浜を鳥のように飛んだり
次々と不思議を起こすアミに
強い好奇心を抱くペドゥリート
二人が仲良くなるのに
時間はかかりませんでした
でも、アミはただ単に
地球の子供と交流しに来た訳じゃ
ないみたいです
彼の目的は
任務を果たす(P17)こと
…つづく…