今週は私の周囲で、おめでたいことが続いた。月曜日に姪っ子が出産、昨日はわが聖母・宏美さんのお誕生日、そして今日は甥っ子の結婚式だった。💒💏もうとうに入籍は済んでいたのだが、「マスク会食なんてしなくてよくなってからやりたい」との意向だったのだ。幸い、先月から緊急事態宣言も解除、感染状況も落ち着いているということで、今日滞りなく済んだ。

 

 式の前に親族写真撮影で新婦と新婦の母が泣いているのにもらい泣きしてまず涙腺が緩む。式ではお父様と新婦がバージンロードを入場するところで涙腺決壊。披露宴では、二人の友人代表が、決して上手ではないが、緊張を隠さずに、今にも泣き出さんばかりに新郎新婦への愛情のこもったスピーチをしたところでもうダメ。あとは披露宴の最中泣きっ放しだった。😭

 

 今日は一日穏やかで素晴らしいお日和。これからも若い二人、力を合わせて温かい家庭を築いてもらいたい。

 

 

 幸せそうな二人を見ていたら、宏美さんの伸びやかな声で、この曲が頭の中でループし出した。

 

♪わたしの世界すべては

 あなたのものよ いつでも

 愛が終われば 世界も終わるわ

 愛してよあなた いつまでも

 

 「わたしの世界」(Il Mio Mondo,1963)は、イタリアのシンガーソングライターであるウンベルト・ビンディがジーノ・パオリと共作、イタリア語で歌ったのがオリジナル。翌1964年カール・シグマンが英訳し、イギリスの歌手シラ・ブラックがカバー(You’re My World)して世界中で大ヒットした。その後もディオンヌ・ワーウィック、ヘレン・レディ他、多くのアーティストによってカバーされている。オリジナルと、シラ・ブラックのバージョンを紹介しておこう。

 

 

 

 この曲で非常に珍しく、かつ音楽的に優れていることがある。それは、出だしのAメロとサビのそれぞれ前半8小節のメロディーが全く同じなのだ。それでいながら、転調してキーが上がり、最初のコードがマイナーからメジャーに変わったことにより、全く違った印象をもたらすところだ。

 

 宏美さんは、このスケールの大きな曲で、デビュー3年目のリサイタルのラストを締め括っている。声の伸びやかさという一点に限れば、私はこの1977年当時が絶頂期だったのではないか、と思っている。そして、その声を生かし切るべく、この年のリサイタルでは「スター誕生のテーマ」「アモール・ミオ」「ウイザウト・ユー」「歌の贈りもの」など、歌い上げ系の大曲がズラリとセットリストに並んでいる。

 

 「わたしの世界」の邦訳は保富康午さん、編曲は前田憲男さん。日本語の詞は、翻訳ソフトによれば、イタリア語の原詞の世界をキチンと伝えているように思う。英詞も然り。この永遠の愛の世界を、宏美さんが高らかに歌い上げる。ライブ盤からも、その場にいたらさぞやと、その感動がビシバシ伝わってくる。

 

 

 当時『ミュージックフェア』に宏美さんが出演し、この「わたしの世界」を素晴らしく歌唱された大変貴重な動画を、YouTubeで見ることができる。アップ主さんに感謝し、貼っておこう。

 

 今日このブログのために、オリジナルのYouTubeを聴いていた。すると、妻がそれと察して、「その曲が、宏美さんの曲に似てるってわけね」と言ってきた。「似てるんじゃなくて、これをライブでカバーしてるんだよ」と解説。続けて、宏美さんのカバーバージョンを聴かせる。すると、「あれ?私が知ってる宏美さんの歌と歌詞が違う!…これと別にソックリな曲がある!」と言うのだ。妻はしばらく考えて、「♪ メーランーコリージュース〜って曲ない?」と言う。確かに!今まで気づかなかったが、サビの部分のコード進行も歌メロも、「メランコリー・ジュース」と実によく似ているのだ。

 

 

 妻から「手柄横取りして、自分が気づいたみたいにブログに書かないでよ」と釘を刺された。😅💦ハイ、もちろんです!有能な奥様が気づきました!🙇😜

 

(1977.12.20 アルバム『ラブ・コンサート パート1〜新しい愛の出発』収録)