5月度の例会(5/20 15:00〜17:00)は、日本語を学ぶ高校生を対象とした、「韓国高校生日本語交流会」をZOOMで開催しました。これは日本語を学ぶ高校生たちに日本語で活動したり、日本人の先生や日本の高校生と交流する機会を持ってもらおうと、我が教師会初の試みとして企画されたものです。
 
 当日は、韓国の高校生31名、日本の高校生7名、教師会から11名の参加で、楽しく賑やかな時間を過ごしました。前半最初のスケジュールは、挨拶や先生方の紹介の後、アイスブレイクとして「日本クイズ」を行いました。「日本で一番大きい島は何といいますか?」や「日本人の食事のマナーでしてはいけないことは何ですか?」など、日本の地理から生活文化に関するものまで、いろいろな問題を4択で選んで答える問題です。みんな楽しくクイズに参加していました。その後、韓国人高校生3〜5人、日本人高校生1人、日本人教員1人で、10(初級8、中級2)のブレイクアウトルームに分かれて、各自の自己紹介(事前にパドレットに名前と学校名、好きなもの、場所などの写真を参加者各自がアップ)をしました。日韓の高校生同士でお互いに興味のあるK/J-popスターを紹介し合ったりしてとても盛り上がりました。

 休憩を挟んで後半は、日本人高校生は入れ替わったりしながら、新たなミッションに取り組みました。それは、漫画の台詞を伏せておいて、その吹き出しにグループで協力して台詞を考えて入れる活動です。みんな悪戦苦闘しながらも日本人の高校生や先生の助けを借りて、何とか時間内で完成させました。その後、全体の部屋に戻って、各グループから選ばれたメンバーが漫画を見せながら台詞を読み上げました。初級者が多かったですが、みんな一生懸命に台詞を読んでいました。その後は、各グループの代表に交流会に参加した感想を話してもらい、最後に柴田会長からの挨拶で無事終了しました。 
 


 終了時に取ったアンケートでは、9割以上の参加者が「たいへん満足、満足」と答えていました。「日本語に興味があって」「自分の日本語の実力を試したくて」「日本の人と交流したくて」参加したという趣旨のコメントや「思い出になった」「会話する勇気が出た」「次回も参加したい」という趣旨のコメントが多く寄せられました。

 今まで、授業の実践報告や講演、教育相談など、教師向けの活動が多かった本教師会でしたが、今回は地域の日本語教育に寄与したいという思いから、新たな取り組みを行いました。初めてのこともあり、事前の準備や広報、当日の運営など大変であり、改善すべき点もいくつかありましたが、それも私たちの経験や気づきとなりました。そして、参加した多くの高校生たちに喜んでもらえたことが日本語教師として大いに励みとなりました。以上、5月度の例会報告でした。


 最後に高校生たちに声をかけて下さった各高校の先生方、日本から参加してくれた高校生の皆さん、釜山内外(含日本)から参加して下さった教師会ゆかりの先生方、ご後援を頂いた国際交流基金ソウル日本文化センターの方々に心より感謝と御礼を申し上げます。ありがとうございました。 
 

韓国日語教育学会主催のワークショップ開催について下記のとおりご案内いたします。

 

「会話授業のデザインと実践」

 

・講師:中井陽子(東京外国語大学 教授)伊達宏子(東京外国語大学 准教授)夏雨佳(東京外国語大学 博士後期課程)

・日時:2023年4月22日(土)10:00∼12:00

・場所:梨花女子大学校 ECC B144

・定員:40名(先着順)

・参加費:10,000ウォンまたは1,000円(軽食などを含む)

<韓国> 口座番号 신한은행 100-036-356799 한국일어교육학회

<日本> 振込先口座情報

・金融機関名: みずほ銀行(銀行コード:0001)

・支店名:横浜駅前支店(店コード:292)

・口座番号(普通)2731496

・口座名義人:吉田 令子(当学会の財務理事)

ご入金の際、<姓名(ワークショップ>とご記入ください。

 

 

・申し込み期間:4月13日() まで

・申し込み用URL: https://forms.gle/WyLsf87iNXoff49QA

・お問合せ先:kajeworkshop23@gmail.com (ワークショップお問い合わせ専用)

 

 

【ワークショップの概要】(講師より)

 

本ワークショップでは、会話授業のデザインと実践について参加者の皆さんと考えたいと思います。まず、会話授業のデザインと実践を考えるヒントとなる理論を紹介します。次に、会話授業のデザインと実践の例を2つ紹介します。1つ目は、体験談を語るナラティブの会話データ分析、およびその成果を活かした会話授業のデザインと実践について紹介します。2つ目は、日本と海外を結んで行うオンライン交流会のデザインと実践を紹介します。その上で、交流会で行うスピーチの準備として、学習者がいかにOJAD(Online Japanese Accent Dictionary)を活用して音声の自律学習が行えるかについて紹介します。これらの内容をもとに、グループに分かれて、各自の会話授業の取り組みについて共有した後、会話授業デザインの検討と作成を行い、グループで報告を行います。

釜山の桜が満開の中、2023年度3月例会が3月25日(土)午後3時よりオンラインで開催されました。今回は、韓国・日本・マレーシア・オーストラリアから約24名の先生方が参加してくださいました。

今年度最初の例会は、中国で日本語講師として大活躍され、現在、NPO法人日本語スピーチ協会理事長として活動されている笈川幸司先生によるオンライン講演が行われました。

テーマは、「学生を主体的にさせるクラスづくり」でした。

作文や会話授業などの具体的な教育現場で、開始当初は反応がなかったり、扱いにくい学生がいたりする授業で、なかなか盛り上がらないクラスをどのように指導し、コースを進めていくのか。その過程で、学生たちが主体的になって授業を盛り上げていけるように誘導し、励ましていくのか?この極意を具体的に、笈川先生ご自身のご経験を交えた対処法とアイデアなどをシェアしてくださいました。

講演は、例会前に参加者から寄せられた質問に笈川先生が答え、その答えについてさらに参加者からの追加質問に答えていく形で、講演とはいっても一方向ではなく、相互コミュニケーションを取りながら、進められました。

笈川先生がお話される時はZoomの共有機能を使い、笈川先生のオリジナル教材をシェアしながらの進行でしたが、シェア後に画面をギャラリーに戻し、お互いの顔を見ながらの追加質問だった為、質問者のお顔、それを聞いているほかの先生方の表情もよく見え、一体感を感じることができました。

シェア資料は「感想を言う時の型」「イラスト入りの発音教材」など多岐にわたり、すべて笈川先生のオリジナルです。また、貴重なそれらの資料を、惜しみなく参加者に共有してくださる笈川先生の心の広さに、ただ感謝するばかりでした。


笈川先生の、オンラインであっても人を引きつける、聞き取りやすい明るいお声、新鮮で魅力的な対処法やアイデアに、大きくうなずき、思わず笑顔になる先生方の表情を何回も見ることができました。

あとで極意も教えてくださいましたが、Zoomで質問に答える時は、その質問者の顔を見るのではなく、カメラを見ながら答えるのだそうです。質問者を見ながら答えると視線が下にいってしまいますが、カメラを見て答えることで質問者には自分を見ながら答えてくれるように感じるそうです。最近は、オンライン授業やオンライン勉強会が世界のあちこちで行われますが、そこまでの演出をされている笈川先生のテクニックに感動し、1つでも多くエッセンスをもらって成長しようと必死に講演に耳を傾けました。

 

例会後の懇親会には、1時間半講演されお疲れの笈川先生も参加してくださり、緊張もすっかり解け、楽しく有意義な時間を過ごすことができました。

日韓の旅行もほぼコロナ前に戻り、「次回はぜひ釜山で!対面で!」という言葉で締めくくられました。

 

3月度例会担当 柴田・田中

 

3月、春の訪れを感じる今日この頃。釜山では梅は満開、桜ももうすぐですね。
皆様、新学期であわただしい日々を過ごしておられることと存じます。

 

今回の例会は、中国で日本語講師として大活躍され現在、NPO法人日本語スピーチ協会理事長として活動されている笈川幸司先生によるオンライン講演です。

「学生を主体的にさせるクラスづくり」というタイトルで講演してくださいます。

作文や会話授業などの具体的な教育現場で、開始当初は反応がなかったり、扱いにくい学生がいたりする授業で、なかなか盛り上がらないクラスをどのように指導し、コースを進めていくのか。その過程で学生たちが主体的になって授業を盛り上げていけるように誘導したり、励ましていくのか?この極意を具体的に、笈川先生ご自身のご経験を交えた対処法とアイデアなどをシェアしてくださるということです。

 

講演の後は、余裕をもって質問コーナーを設ける予定ですので、参加される先生方は積極的に質問されることをお勧めします。

笈川先生に直接ご質問がありましたら、参加申し込みアンケートのメモ欄に、あらかじめご記入いただけるとありがたいです。(質問内容を事前に笈川先生にお送りする予定ですので、お申し込みはお早めに!)

また、笈川先生の方からも「参加される先生方に質問を投げかけるつもりです^^」ということですので、参加者の返答から意外な展開になるかもしれません。さらに有意義な時間となることが期待できますね。

 

皆さんの授業運営に大変役に立つ内容となっておりますので、ぜひお見逃しなく!!

 

<笈川先生の紹介>

笈川幸司:2011年にスタートした『日本語講演マラソン』では、中国110都市398校を訪問。日本語学習方法をテーマに講演会を行ったほか、世界33カ国で講演会、模擬授業などを実施する。そのほか、夏休み・冬休みに中国各地の大学生を北京に集め、特訓合宿を実施した。この講演会と特訓合宿に参加した学生数は計15万人。NPO法人日本語スピーチ協会理事長

 ※笈川先生をまだご存じでない方はこちらのYutube映像をご覧ください。

 ●VTR1 中国で活躍するカリスマ日本語教師

 ●VTR2 https://oikawakohji.com/event/oikawa/?fbclid=IwAR0Eeo0UHJMwj25XzjKOH2QxVRpXu51kqqIEXlZa8ZxnkTUBa9tXbVtQY8s

 

ーーーーーーーーーーーーー 記 ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【日時】3月25日(土) 15:00~17:00(14:45ごろから入場可能です。お早めにお入りください。)

※本来、毎月第3週の土曜日に開催されますが、スケジュールの関係上25日となりました。

※ZOOM 例会参加申し込みURL>>https://forms.gle/hFStRcPYkhhWER3h9

締め切り>3月24日(金)16:00(質問のある方は23日まで)

 

15:00~ 第一部 【テーマ】「学生を主体的にさせるクラスづくり」 講師:笈川幸司先生 

15:50(10分休憩)

16:00 第二部 質問会

16:40 お知らせ等

17:00~ ひきつづき自由討論・懇親会(30分程度)


釜山日本語教師会 3月例会担当 柴田、田中

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お問い合わせメール:busanjapanese@gmail.com

ブログ:https://ameblo.jp/buja/

フェイスブック:https://www.facebook.com/busan.japanese.teachers/

12月度の例会は、12月17日(土)午後3時よりZOOMにて行われました。
今回は「日本文化で教えよう!―授業・課外活動の実践報告―」というテーマで、前半はお二人の先生の発表、後半は主に日本文化を教えることをテーマにしたグループトークを行いました。
 

発表1人目は、チェコ・カレル大学、川島眞規子先生の「小噺にすくわれる」でした。落語等でおなじみの小噺を取り入れた大学での日本語課外活動の発表です。コロナ禍の中、国際交流基金、ロンドン日本文化センター主催の「教師向け小噺ワークショップ」に参加されたのがきっかけで、小噺を使った日本語活動にオンラインで参加、カレル大学の学生さん達に小噺を教えたそうです。そして、ヨーロッパを中心とした国際小噺合同発表会(KKGH)にも一緒に参加したそうです。その時の動画もご紹介して頂きました。チェコの学生さんたちが浴衣姿で座布団に座り、短かくてオチのある日本語の小噺を一人二役で演じる姿がとてもイキイキとしていて楽しそうでした。川島先生は小噺を練習する魅力として、話が短くて簡潔なので、初心者でも安心して取り組むことができる。落語のしぐさや江戸ことばを演じることで日本文化体験もできる。ことなどを挙げていらっしゃいました。また、グループで練習することでチームワークが形成できたり、協働する喜びを感じられたりもするそうです。小噺の練習からさらに対話やドラマ技法などにも関心を持っていってくれればとのことでした。日本文化体験として学習者に浴衣を着せることなどはよくしますが、それで写真を撮るくらいで終わっていたので、ご紹介頂いた活動を加えればさらに多層的な日本文化の体験学習になると思いました。参観していた先生たちもぜひ取り入れてみたいととても好評のご発表でした。なお、各発表の合間に参加した先生方全員に自己紹介や簡単な近況報告をして頂きました。


発表2人目は、東明大学、青木浩之先生の「教養の新規科目を担当してーメディアで見る日本文化ー」でした。2020年に入学した学生の第2外国語の選択必修が4単位から2単位になり、2021年2学期から教養日本語の受講生が激減して日本語クラスの閉講が続出しました。教養の新規科目を立ち上げたのは、還収金(責任時数が満たされない場合、その時間数分の返還金)を減らす目的でした。新規科目を申請する前はもうこれからは消化試合のような感じなのに新規科目の授業準備が大変ということもあって、いろいろ悩まれたそうですが講座2つを4人で担当されました。中でもアニメーション映画『君の名は』に見られる日本神話の話は興味深い内容でした。「古事記」に日本列島ができたのはイザナギが最初にイザナミに言葉をかけたことから始まったというように『君の名は』では瀧が三葉を探しに行き最初に三葉に声をかけそれから2人の運命と世界が変わっていったというようなシチュエーションが似ています。学生たちは、動画や画像に慣れ親しんでいるので、アニメーションなどの映像を通して日本の社会、文化の特徴、歴史、宗教などを抵抗感なく楽しく学べたことでしょう。講座を開設して受講申請の時には定員40人がすぐ埋まってしまい、入りたかったのに入れないと学生たちから残念がられる程の大変な人気を得ていました。教養日本語は定員20人もなかなか埋まらない状況なので、今後更に受講生の減少が予想されます。これからは学生たちのニーズやコードにあった新規科目の開設は望ましいこととなるでしょう。ここ最近では教員もモチベーションが落ち込む中、人気を博している日本文化の授業は殻を破ったといいますか、今までにない画期的な試みをされ成功されたことはとても喜ばしい事だと思いました。

後半の交流会ではZOOMのブレイクアウトルームを設定して、少人数でのグループディスカッションを行いました。各先生方の文化系の授業や課外活動の紹介、発表者への質問など活発な交流会となりました。

 

その後は各種連絡や来年へ向けての抱負、最後に柴田会長より今年を振り返っての締めの言葉を頂きました。今回は20名を超える参加者があり、お陰様で盛況のうちに例会を終えることができました。

今年の例会報告はこれで終わりです。来年もまたよろしくお願いします。

(担当:二色・畑佐)