急性大動脈解離からの生還7
それからどれだけ時間がたったのか覚えていない。
とにかくせん妄がすごくて、まともに病室(ICU)の記憶がない。
ただせん妄の記憶ははっきりしてて、
どんなのかというと、音もなく天井がグニャグニャ波打ったり外でトランスフォーマーみたいのが工事してたり、なんか天地が逆さまになったり...
でもなんか冷静で、何日かあと、回診してきた執刀医の先生に
「この病院すごいっすね。プロジェクションマッピングするんですね。」
なんて訳の分からんことを言ったのを覚えている。
先生は冷静に
「どこに装置あるの?」と聞いてきたが、
「先生が座ってる下」
と答えたのを覚えている。
自分は天涯孤独だから、家族の付き添いはいない。だからまともになれる時間がなかったんだろう。
でもここからが地獄だった。
続くです
急性大動脈解離からの生還6
ふと目が覚めた
どうやら夜らしい。
酸素マスクは意外と息苦しい。
改めて
「まだ生きてんだ」
と感じた。あいかわらず治療機器の音がうるさい。
身体は全く動かない。あー、この先どーなるんだろ...と、考えていたら覚えていないが、たぶん執刀医の先生が入ってきた。
その先生はやさしく、いろんなことを聞いてくれた。
趣味のことやら、ICU症候群のことやら、いろいろ話してくれた。
話している途中で、意識が朦朧となりまた眠りについてしまった。でも頭の中ではICU内の音が鳴り響いていた。
続くです
急性大動脈解離からの生還5
ICUの病室で人口呼吸器差され
だんだん意識がまともになってきた。
しかし
やたらと喉が乾く。
我慢できなくなり、看護士さんに、しゃべれないなりに
「にずどべないどでずが(水飲めないんすか?)」
と力の限り訴えた。
察してくれたらしく、
「あ、ちょっと先生に聞いてきます。」
と言ってどっかへ行ってしまった。
あー、やっぱ無理か....
と諦めているとしばらくして
「先生の許可がでました」
おお!水が飲めるんだ!しかし人口呼吸器入ってるのにどうやって??すると、
「ちょっとまってくださいね」と
カチャカチャ機器を触ったあと、いきなり
ズボッ!
と一気に引き抜かれた!
「ゴウゲッ!!」
一気に引っこ抜かれた!な、なんでそんな勢いよく...
しかし!
肺から一気になにかが無くなった!
なんちゅう爽快感!
久しぶりに自発呼吸した感じ。
「はい。ゆっくり飲んでください。」
と、看護士さんが吸い飲みで水を与えてくれた。
!!!
水がこれほどうまいとは!
「うまい!」
と思わず叫んでしまった。
少量だったけどまさにこの時生き返った気がした。
安心したのか、また深い眠りに付いてしまった。
少し苦しい酸素マスクが取り付けられていた
続くです