変わることのないモノなんて存在しない。



傷付かない人生なんて在るわけ無いのに、極端に傷付くことを怖れた。

恐れ戦いた。

外傷なんていつかは癒えるけど、癒えない傷が心に穴を穿つ。

心を抉る。

抉り取られたらもう元には戻らない。
歪に残る。


傷付かない人生なんて在るわけ無いのに、

傷付かないで居られるのは生まれ落ちた瞬間まで。

穢れを知らないでいたから傷付かない。

傷付くことを知らないでいられる。


何て微笑ましいことなんだろう。


変わらないで居られることがどれだけ難しいことか、

変わってしまうことがどれだけ恐ろしいことか、

わかるわけないか。

だって君はまだ生まれたままの個体だから。
黒。



風が少しつよくなってきた。

もうすぐ夏の気配だと思っても夜はまだまだ肌寒い。

雨もポツリポツリと降りだして、

そろそろ部屋に戻ろうかな、何て思いながら歩いていると

いつもの道に違和感が

違和感と言うより不自然が


そこには何のへんてつもない段ボールがあった。


段ボール何て見慣れたものが在ることには何とも思わないけれど、そこには漫画やドラマにはありきたりなモノがあった。

あった。と言うよりいた。

動いていた。

勿論爆弾のような無機質なモノではない。

チクタクとも聞こえないし、

もっと生き物生き物していた。



独りかい?

少し一緒にいても良いかな?
一か八かの人生。



ギャンブルにつきものなのが負けたときの言い訳だろう。

今日は運気がなかった。
ギャンブルに向いてない。
次は勝つぜ。

こう言った思考に至ってしまうとたちが悪い。

運気が無いならやらなきゃ良いし、
向いてないならやらなきゃ良いし、
勝つと思って勝てたら誰も苦労しないし、


てか、
それで勝てるならみんな勝ってるし、負けようと思ってそんなことする奴居ないだろう。

居たらとんだ変わり者かただのバカだ。

文字通り損しかないさ。


勝てないように出来ていて、簡単に勝てないから悔しくて、勝ったときはメチャクチャ嬉しいんだと思う。

またやりたくなるんだと思う。