涙星。
君は叶ったのかな?
一緒に願ったそれぞれの夢や理想を
田舎道を歩きながらふと見上げた空に
一筋の涙が流れた様な気がした
気のせいかな?
宇宙が泣く筈もない
外灯もない真っ暗な道
すぐ隣を歩く君も朧気にしか見えない
暫く無言で歩いていると何だか空がやけに騒がしい
時計の針が天辺を差した時のことだった
空一面を覆うほどの目映い閃光の数々
大号泣も良いところだ
外灯の光なんて目じゃないくらいの光達
星も月も在ったもんじゃない
隣を見るとポカンと口を開けたままフリーズする君
さっきまでは輪郭を捉えるのがやっとだったのに今ではくっきりはっきり分かる
昼間と言うにも烏滸がましいくらい綺麗な空だった
蛍を解き放つ様な淡い光りでもなく
非常灯の様に頼りない光りでもない
打ち上げ花火の様な儚さとも
太陽のような永遠さとも違う
いつの間にか硬く目を閉じ祈る君
僕は目を閉じるのが勿体無くて、
ただただ見上げる事しか出来なかった
呼吸をするのも忘れそうなくらい荘厳
唾を呑むのも忘れるほど圧巻
歩くことも億劫
目映さが目まぐるしい
取りつく島もないくらいの星々達
あっという間に過ぎ去る時間
30分くらいかな?
2時間は経っただろうか?
実際は7分位しか経ってないだろうけどそれはとても長く感じた
泣き止んだ空にも気付かずまだ祈り続ける君をもう少し見ていたくて暫く黙ってた
もう辺りは暗くて君の顔は見えないけれど
何だかさっきの残像がちらついて、見えてる様だ
ホントは見えてないのに
君の願いは叶ったのかな?
僕の願いは
言葉にするまでもないから胸の内に秘めとくよ
君は何を願ったのかな?
僕には分かる訳もないけれど
叶って欲しい事だけは確かだ
君の祈りは届いたかな?
届くかどうかは分からないけど
君の祈りは必ず叶うよ
だって、僕の願いが君の願いが叶う事なんだから
叶わなきゃ、いけないよね
一人じゃ無理でも二人なら、なんとかならないか。
ボーッと君を眺めていると不意に目を開ける君に、思わずドギマギしてしまった。
終わっちゃったな。
呟く君。
そーだな。
在り来たりな答えを返す僕。
キラッ
その時何かが瞬く音、
正確には音は聞こえないから瞬く気配。
泣き止んだと思った空から最後の一滴が辺りを光りに包んだ。
とても暖かい光りだった。
なぁ、何を願ったんだ?
んー、秘密♪
なんだそりゃ?
ははははっ。
くくくくっ。
最後は二人していつも通り笑い合いいつもの道を再び歩きだした。