健診と自己責任
2015年春に、海外赴任のための健康診断で腎がんが見つかって手術、あれからもう10年以上経ちました。あのときは、赴任前に健診をうけなければならず、健診もそれなりの項目で、腹部エコーや胃カメラなどもあって、派遣元の会社がその費用をすべて負担してくれるものでした。私はそれまで大きな病気をしたこともなく、大人になってからは寝込む様なことも殆どなかったこともあって、健康には自信がありました。なので、会社の健診などは年に1度は受けていたけれど、特に項目を追加するようなことはありませんでした。このときも、必須の項目として腹部エコーがあったので受けただけで、自分から追加の費用を払って腹部エコーを健診で受けるようなことはなかったと思います。結果としてこの健診で腎がんがみつかり、赴任はキャンセル、1ヶ月後には手術をしました。今でも、このときの健診で見つからず(腹部エコーをしない)そのまま赴任していたら今頃どうなっていたかわからないと思っています。見つかった時、ギリギリステージIで、なんの自覚症状もありませんでした。そのまま赴任して自覚症状が出てからがんが見つかった場合では、やはり予後は大きく異なっていたでしょう。先週、会社のちょっと先輩にあたるような方とふとこの話になりました。実は、同じように海外赴任する場合でも、今は健診の項目が大きく変って、腹部エコーも胃カメラもありません。私は10年前の腹部エコーで大変助かったという気持ちがありますから、このことを残念に思っているのですが、会社として健診項目を絞るのは、コストと効果に見合った合理的な選択なのだとか。日本経済も決して良い状況ではありませんから、会社も潤沢な予算があるわけではないでしょう。今の私は、そのような健診が大切なことを身をもって感じているので、自費であっても健診は必ず腹部エコーや胃カメラを追加しますが、健康に自身のある方はなかなかそこまでしない方も多いでしょう。二人に一人は生涯で一度はがんになると言われる今、健診も会社が提供してくれるから受けるのではなく、自分の年齢や家族歴などから何をすべきなのか、自分で考えて行動しなければならないのだとは思います。それでも、やはり会社負担の健診項目が減ってしまったことは、残念におもいます。