森絵都の『カラフル』を読み終わりました。
通勤途中に読む本がないや、と思って本屋に入って
とりあえず平積みのひとつから面白そうなタイトルの本を手に取った
そういう縁で、この本に出会いました。
世間知らずな話ですが、作者が直木賞作家でああることも知らずに、
独特の世界観を淡々と作り上げる感じの作家さんのようで、
読み進めていくうちに安心感がひろがります。
いちど死んだ主人公の魂が、抽選であたって再挑戦のチャンスをもらう。
他人の体をホームステイして、その人の人生を代わりに生きる中で、
魂の挑戦をする。内容によってはもう一度輪廻のサイクルにもどってやり直せる。
とっぴな設定ですが、これが意外とおもしろい。
人生、自分のものじゃなく、他人のものだと思って、期限付きでやると
あんがい思い切って生きれるのかもしれないですね。
タイトルどおり、色調表現がおおく、景色や心情が頭に浮かびやすいです。
春休みのちょっとした時間によんじゃう、そんな感じですね。