全体を見渡せるような・・・構えを、身に着けなければいけません。構えが大切なことを・・何度も言い聞かせますが
子供達の心を、捉えているのは突きと蹴り・・・しかし、その突きや蹴りも・・基本稽古を、おろそかにしていれば
ままならず・・・さらには、多彩さに欠けるのが子供達の多くです。しかし、やはり・・・2年を超えて稽古に
通って来ている子供達・・・は、キッズ、ジュニアとも・・・左をうまく使えるようになってきていると思います。
それも・・カウンターが自然に出るようになっているのは、驚き・・左でうまく相手をストップさせる・・
左で強く、入り込み事ができるようになって来ています。体の大きな子供のほうが・・ある意味器用に左
を使いこなすのも、不思議で・・小さな子供ほど・・力負けしないようにと・・踏ん張る事を覚えてしまい
居着いて・・しまっている・・のは、なんとも・・もったいなく感じていますが・・・小さいからこそ・・・大きな
人を押し返したいと・・居着いた気持ちに、心が奪われてしまう・・意地を出してしまうのもわからない事
ではないのですが、冷静に・・どう動いたら・・自分が有利になるのか・・と、言う事は・・・私としては、
散々口を酸っぱくして言っている事でもあり、あとは・・実行するかしないかは、自分次第・・それから・・
型を決めてしまうのは、まだまだ早い・・・さらに変化するには・・やはり、周りからの刺激・・上を見ながら
変えようとする意志・・思考が、働かなければいけません。新陰流の教えであれば・・三摩の位の教え
習い、稽古、工夫、です。工夫とは?きっかけが・・必要なのかもしれません・・刺激が必要なのかも
しれません。武道とは・・格闘の技術を身に着ける事を、基本にした厳しさが前面になければ、武道と
は、言えません。その中から学ぶものは・・どんな時でも・・苦しくても、つらくても・・乗り越え・・前に出る。
下がれば・・下がらされれば・・つけ入れられ、攻撃を受ける。
その時・・どう思うのか・・・もうダメだ・・・今日は、しかたない・・たまたま、運がなかった・・・ここに、
工夫など生まれようはずが、ないのです。やることも・・必然なら・・やられることも、必然以外の何物でもなく・・・。
悔しい・・今度こそ・・きっと、上手になって・・と・・・自分に必要なものが、なんなのか?を見つける努力
が・・できる人にならなければいけません。人の、せいにしてごまかす事を覚えてしまえば、その事が
無駄で、無意味で自分にとって・・損な思考という事を・・・気が付くまでは・・うろうろと・・同じところに
居なければならない・・。子供の内に、そういう事を、分からせてあげることができる・・武道とは・・・
本当に素晴らしい文化です。子供の内だからこそ、分かることに価値があるのです。
大人になった時の、思考の深さは・・・計り知れないのではないでしょうか?
私は、残念ながらこういう思考が持てるようになったのは・・大人になってからです・・しかし、武道は
武道の叡智は・・さらに、私にいろいろな・・深さ、奥行きを教えてくれる事を、やめません。
新陰流に「無形の位」という構えがありますが・・・これが、すべての構えの基本であり、すべてを包括
した構えでもあるのです。無形・・・空手も、この構えでいける位になれば・・無敵でしょう。